昨日の段差事件で主人に短期記憶を疑われた私だが、今日は自分で疑う事になるとは。
以下、主人が帰宅した時の会話。 「ただいまー。お腹空いたよ、晩御飯は何?」 「お刺身だからすぐ用意出来ますよ。冷蔵庫に入ってる」 「お刺身? どこ?」(主人、冷蔵庫を空けながら) 「だから冷蔵庫」
よっこいしょと台所に入り、冷蔵庫を開けて、お刺身を探した。 あれ? あれれ? 幾ら探しても見付からない。出て来たのは、明日の夕食用の挽き肉と、秋刀魚の味醂干し。 ……あっ。 思い出した!お刺身が高かったから、味醂干しに変更したんだったー! そのまま床に崩れ落ち、ごろんと転がって、主人を見上げた。 「ごめん……お刺身買わなかったんだった。今から味醂干し焼く?」 主人は、今からじゃ時間がかかるからいいよー、適当に済ませよう、と言ってくれ、食卓にはありものが並んだのだった。 「なんか、朝御飯みたいな晩御飯でごめんね……」 と謝ったが、主人は、 「そう? こういう御飯、好きだよ」 と、にこにこしていた。 煩い亭主じゃなくて本当に良かった、と思った。
|