東京に行く前に、旅のお供にと、文庫本を買い求めた。 本屋に入ると、今売れている文庫本のコーナーがあって、人気のある順に本が並んでいた。 評判の「チーム・バチスタの栄光」でも買うかと思っていたのだが、チーム・バチスタは上下巻だった。 2冊も買うのは嫌だし、旅には面倒なので、他に面白そうなのは無いかと思ってそのコーナーで足を止めて見てみると、トップは帚木蓬生著「閉鎖病棟」だった。 帚木蓬生は読んだ事が無いが、1位という事は、それなりに面白いのだろう。 宮部みゆきとどちらにしようか迷ったが、値段を比べると、「閉鎖病棟」の方が安かったので、こちらを購入した。
電車の中で読み始めたが、これがなかなか、かったるい。 のっけからぐいぐい惹き込まれるような展開でもないし、今まで慣れていなかったタイプの文体に、私は馴染めなかった。 それでも、往きの電車で少し、復りの電車で半分以上読んでしまうと、後は楽だった。 帰宅してから残りを読んだ。
精神病院を舞台にした話である。 派手さは無いが、心に語り掛けて来る、何かがあった。 良い本だと思った。オススメである。
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