余りのショックで、言葉も無い。
お気に入りの店が潰れた。 経済的な事情もあり、そんなにしょっちゅう外食する訳ではないが、この土地に来て数年、我々にとってお気に入りの店が幾つか出来た。 お酒(果物味のチューハイ)の美味しい創作料理店、中国茶屋、そして印度料理店。 辛い物は苦手だが、ここの南瓜カレーは絶品だった。 豆カレーも、タンドリーチキン(これは辛いが、表面の辛味は主人に取って貰ってから、食べていた)も、ナンも、全てが本格的で、非常に美味しかった。 田舎でこんなに美味しい本格印度料理が食べられるなんて、そうそう無いよ、と主人も言っていた。 遊びに来た妹も連れて行ったところ、非常に気に入って、今度来た時にはまたこのお店に来るんだ〜♪と言っていた。
それなのに。 今日、前を通りがかったら、看板が消えていたのだ。 確かに暫く前から、不穏な気配はあった。 料理店で矢鱈メニューの品数やサービスが増えると、大抵その店は危ないとうちの主人は言う。
経営悪化 ↓ 客足の増加&客層の拡大を狙って品数やサービスを増やす ↓ 味の質が落ちて客足が遠のく ↓ 益々経営悪化
という悪循環になるらしい。 本当かどうか私は知らぬが、経済を専攻したって人が言うんだから、そうなんだろう。 その料理店も、暫く前からバイキング・メニューを出していたのだ。 一応それも食べてみたが、味は落ちていた。 安く上げるためには仕方なかったのだろうが、ファンとしてはがっかりだった。 普通のメニューも食べたが、そちらは相変わらず美味しかったのに。
そんな事があったので、嗚呼この店もそろそろ危ないんだろうか、と思っていたら、これだ。 妹にメールすると、 「だからもっと頻繁に通って、私が行くまで潰さずにおいてって言ったでしょ!」 と返事が来た。 うう、そんなに怒らないでよ。 お姉ちゃんだって悲しいんだからさ。 もう食べられないとわかると、益々食べたくなるこの苦しさ。 もっと足繁く通っておけば良かった〜!
|