天上天下唯我独尊

2007年06月02日(土) 理科は嫌い

我が家では、電気ポットを使っていない。
お湯は薬缶で沸かして、魔法瓶に入れておく。

いつもは魔法瓶の中身が軽くなったら、お湯を沸かして注ぎ足すのだが、今日は魔法瓶の中が全くの空っぽだった。
そうだ、いい事考えた。
魔法瓶いっぱいの水を汲んで、それを薬缶に移して、火にかけた。

お湯が沸いたので、魔法瓶に移し替えた。
あれ? おかしいぞ。
「シオン、溢れてるよ!」
見ていたダーリンが声をかけた。
「火傷しなかった?」
「うん、かかっていないから大丈夫」
「どうしたの、そんなにお湯を溢れさせて。とうとう呆けた?」
失礼な。
「溢れているのは判ってたの! でもね、予め水の量を量った筈なのに」
そこで、あっと思った。
「ねえ! 水って温まると膨張する?」
「……シオン、義務教育受けた? 戦前生まれ? もしかして、呆け以前の問題?」
「……」
もう、何も言えなかった。

そう言えば、燗につけた日本酒も膨張するんだった。
うちの父が、徳利一杯にお酒を注いで、燗につけたら「零れた!」と騒いで母に馬鹿にされていた記憶が蘇った。
……遺伝?


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