天上天下唯我独尊

2007年02月03日(土)

飴は、齧る物ではなく、舐める物である。
少なくとも私はそう思って来たし、これからもそうである。

しかし主人は違う。
ガリガリボリボリと、音を立てて飴を齧る。
安い飴も高い飴も、同じように食べるので、それが私の神経に障る。
「どうしてもっと、味わって食べないの!」
と私が怒ると、彼は、
「味わってるよう。齧って粉々にした方が、味が口の中いっぱいに広がるから美味しいんだよ」
と反論する。
それは解る。
しかし、粉々にすると、飴は短時間で消えるのだ。
折角の飴なのだから、長時間口の中に入れて置いた方がいいの!と私が幾ら言って聞かせても、彼は絶対に首を縦に振らない。
「い・や・だ。こうやって食べるのが好きなの」
「それじゃ駄目! 飴1個でどれだけ幸せな時間を味わえるかが勝負でしょ。同じ時間で貴方ばっかり飴を沢山食べちゃうなんて、そんなのずるい!」
どこまで行っても、平行線夫婦なのであった。


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