突き指をしたようで、右手の指が痛い。 しかも、突き指をした記憶が無い。 一寸嫌な痛みだったので、一応病院に行ってみようと思い立った。 万が一、後で指が動かなくなったりしたら困るので。
しかし今日は、1日中家にいるつもりだったので、頭が大変な事になっている。 そろそろ散髪に行きたいと思いつつも、現在行き付けの美容院は無し→どこかいい美容院無いかなあ→情報誌等で探す→次第に面倒になって来る→予約の電話を入れるのも面倒→まあいいや。 そして現在、どうにも纏まりようの無い髪になっているのだ。 これは、前回行った美容院が大外れだったからに他ならない。 こんな時には、帽子で誤魔化すに限る。
レントゲン撮っても異状は見られないし、大した事無いと言われた。 湿布をして、余り指を使わなければ直るだろうと。 取り敢えず、ほっとした。 その時、出し抜けに医者が言った。 「面白い帽子被ってるねえ〜。それ、自分で作ったの?」 「いっ、いいえ……買いました」 私が被っていたのは毛糸の帽子で、頭の天辺にボンボンが、耳の横には三つ編みの毛糸がぷら〜んと下がっているタイプであった。 「スキーでもやるの?」 「いえ、スポーツは全然……」 ラフな格好のまま出掛けたので、合う帽子がこれしか無かったんだよう。 その後私は処置室でも、看護婦さんから同じ質問を受けたのだった。 しかも、 「可愛い帽子ねえ〜」 とボンボンを撫でられた……。 スミマセンでした、年甲斐も無く変な帽子被ってて。
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