天上天下唯我独尊

2007年01月18日(木) カッコーの巣の上で

41歳の男がいきなり他人の子供を抱きかかえ、歩道橋の上から放り投げたという事件には吃驚した。
こんな事すんのは患者しかおらんやろ〜と思っていたら、やはりこの吉岡一郎という男、知的障害があるうえ精神分裂病だそうで。
これまでに幼児がらみの犯罪の前科がある事と、今度は大怪我を負わせたという事で、実名報道になったのだろう。
不幸中の幸いで被害者は命に別状はないようだが、障害が残るようだったら、全く酷い話である。
この男に賠償能力はないだろうし、その親にも金があるとは思えないからだ。

この手の事件が起こる度に、あーあという気分になる。
偏見や差別は良くない!と言うが、このような事件は現実に起こるのだ。
人権がどうのと言う前に、どうしたら防げるかを考えるべきだろう。
この男の場合、授産施設にいたようだが、そこでの生活を嫌っているのだ。
「仕事でストレスが溜まり、むしゃくしゃした。悪い事をすれば、施設に戻らなくて済むと思った」
悪い事と知っていてやったのである。最悪だ。
これが物ならば製造物責任法で生産者の責任を問えるが、人間の場合、親が責任を持って出来の悪い子供を始末せいとは、なかなか言えないのが困ったところだ。
考えようによっては親も不幸なのだが、いきなり知らない奴に投げ落とされた子供とその親は、もっと可哀相だ。
下手をしたら、打ち所が悪くて、死んでいたかも知れないのである。

やはりこれは、嘗てノーベル賞に輝いたあの手法を復活させるしかないのか?
勿論私だって、それで全てが解決するとは思わない。
だが、親は障害児を施設に預け、施設は入所者全ての行動に目を配る事も出来ない。
そして責任は盥回し。
数年前にも、分裂病の男が、普通の一般人を刺し殺した事件があった。
こういう事実がある以上、被害者を出さないために何かの手段を講じる必要があると、強く感じる。


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春 紫苑 [MAIL]

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