鰤大根を作ろうと思い立ち、スーパーで、鰤のあらと大根を買った。 後でやろうと放置したら、私の事だからきっと面倒になって嫌々取り掛かる事になるだろうと思ったので、帰宅してすぐに取り掛かった。 本を見ながら、お湯を沸かして鰤にかけ、きちんと洗った。 大根も、お米の研ぎ汁で下煮した。 調味料もちゃんと量ったし、後は弱火にして放置。
しかし、暫くして鍋に顔を近付けると、何だか怪しい匂いがする。 生臭いのだ……限りなくやばい。 試しに大根を取り出して水で洗い、齧ってみる。
べー。 大根には既に、ふた月前の悪夢が蘇るような匂いが染み付いてしまっていた。 ちゃんと洗ったつもりだったのに、鰤の洗い方が悪かったのだろうか。 これは、食べたら確実に吐くわ。 私は泣く泣く、鍋の中身を全部捨てたのだった。 勿論、袋の口はすぐに縛って、ジップロックに仕舞うという念の入れようである。
ぐれた私は、ダーリンが帰宅するまで何もせず、晩御飯は結局彼に作って貰ったのだった。
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