私が早々に脱落した日曜劇場「輪舞曲」を、何故か主人が観ている。 ドラマなんてあんまり観る人じゃなかったのに、この時間帯には他に見たい番組も無いし、まあまあ面白いと言う。 私は一寸でも解らない箇所があるとストーリーが繋がらなくて話に付いて行けずに脱落するのだが、主人はそれを頭の中で補う事が出来るらしい。 しかもそれで話の辻褄が合っているので、殆ど当たっていると思われる。 彼を見ていると、TV欄の粗筋を見ても理解出来ない自分がとってもお馬鹿さんのような気がして、一寸凹む。
「シオンって、チェ・ジウと少しだけ似ているよね」 出し抜けに主人がそんな事を言うので、吃驚してしまった。 「どうしたのよ。私が以前、母にそう言われたと話したら、貴方全力で否定なさいましたよ? 敢えて言えば身長が似ているぐらいだと言われた覚えがあるんですが」 彼の褒め言葉を鵜呑みにすると、持ち上げといていきなり落とされるという事があるので、そう私が警戒すると、彼が答えた。 「目袋が無い所とか、鼻の頭から上唇にかけてとかさ」 え……それって、似ているというよりは、単なる共通点なのでは? 何だか釈然としない。
お風呂上がりの私の顔をまじまじと見て、うーんと唸る主人。 「似ているって、この辺り?」 と私が自分の鼻の辺りを示すと、彼は首を傾げた。 「やっぱり違うかも……。人中の長さと眉と眉の幅の長さが同じかなあ、と思ったんだけれどな」 何ソレ。 人中の長さって、アンタ測ったんかい!
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