2006年02月17日(金) |
伏兵! スノーボード・クロス |
リュージュは怖いから見たくないし、スピード・スケートはミズスマシみたいなので、フィギュア・スケートぐらいしか楽しみが無いと思っていた今回のオリンピックだが、ここに来て新たな主役登場。 スノーボード・クロスは、見ていて面白かった。 今回がオリンピック初登場の、歴史の浅い競技らしい。 タイムを競うのではなく、同じコースを4人一緒に滑って1着を争う競技なので、見ていて判り易い。 10m近い高低差のジャンプ台あり、激突しそうなカーブありのコースを、1人なら兎も角4人同時に滑る上、良い場所を取ろうと選手がコースを邪魔し合うものだから、危険な事には変わりない。 中には激しくコースアウト、頭からフェンスに突っ込んだ選手もいて、顔面鼻血だらけでゴールしていた。 しかし、時には2人や3人で団子になって転倒するため、トップを滑っていた者が必ずしも勝つとは限らない、ギャンブル的な面白さがあるのだ。(ギャンブル……ハッ、だから私にとって楽しいのか?) この競技、日本人選手が7位に入賞したが、これも先を滑っていた選手の転倒があって、ビリを滑っていた彼女が何とか潜り込めたのだ。 女子の決勝でも、大どんでん返しがあった。 アメリカの選手がトップを独走、優勝間違い無しと誰もが思ったその時、最後のジャンプで彼女は何を思ったか、エアー(モーグルやハーフパイプ等で見る、選手が空中でポーズを決める事)をしようとして失敗、ゴール直前で転倒してしまったのだ。 その隙に2番手の選手がゴール……2位に入ったものの、転んだ彼女は涙を流していた。多分自分の馬鹿さに。 「魔が差した」というのは、まさにこういう事を言うのだろう。 アメリカの彼女には可哀相だったが、私は大変楽しませて貰った。
「こう言っては失礼ですが、棚ぼた当たり前の競技ですね」 との、競技の放送が終わった後のNHKアナウンサーのコメントは、大変的確だった。 一緒に見ていたダーリンは、 「ああ〜、今頃NHKには抗議の電話やメールが殺到してるぞ」 と言ったが、私には解らない。 「何故? 私は上手い事言うなあと感心してたんだけれど」 「一所懸命に練習した選手に失礼だ、とか言う奴が絶対いるよ」 なるほどねえ……でもアナウンサーが言う事も尤もだと、私は思うんだけれどな。
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