2005年12月16日(金) |
ブッシュの嘘と小泉の嘘 |
あのジョージ・ウォーカー・ブッシュ(アル中だったけど、ジョニー・ウォーカーじゃないよ)がとうとう、自らがイラク戦争開始の理由としていた「イラクの大量破壊兵器保持」の情報が誤りだったと認めた。 そしてその上で、間違った情報によって開戦したが、フセインを倒したのは正しい事だったし、その結果イラクには自由が齎されたのだ、と演説を行った。
イラク戦争が始まったのが2003年3月。 「大量破壊兵器が無い可能性が高いと知りながらもアメリカはイラクを攻撃した」とイギリスの新聞が報道したのは、今年5月の事だった。 それをやっと認めた訳である。 普通なら間違いを認めたら素直にゴメンネと謝るものだが、何が何でも謝らないのがアメリカである。 開戦のきっかけは誤りだったが、フセインもやっつけたし、イラクの国民は「自由」になったんだから、結果オーライじゃん?と言っているのである。 開いた口が塞がらないぞ。 この戦争で、イラク人は3万人、アメリカ兵は2千人程が死んでいる。 イラク初の自由選挙が行われたとしても米軍はまだ居座るようだし、これ以上の死者が出ないとは限らない。 それで結果オーライだあ? ハァ!?(←摩邪風に) 大体、「自由」って何だよ。 言うまでも無いが、アメリカは一応キリスト教国家だし、イラクはイスラム社会である。 それを十字軍気取りで自分達のやり方を押し付け、自由万歳と言っているアメリカ……非常にムカツク。 自分家でおコタにあたり、家族で平和にすき焼きの鍋を突付いているところに、隣の家のオッサンがズカズカと土足で入って来て、 「バカヤロー、鍋ってのはな、一度に野菜を入れたら温度が下がるだろうが!」 とか何とか言いつつ、頼んでもいないのに勝手に鍋奉行宜しく仕切り出したらどう思う? そりゃ非常識というものだ。 アメリカがやっているのは、まさにそれと同じ事なのだ。
そして小泉大統領、いや、首相は、ブッシュに贈られた新型の小型乗り物セグウェイに乗ってご機嫌だった。 時間がかかったものの、約束通りにアメリカ産牛肉の輸入を再開に持ち込み、イラクが大量破壊兵器を持っていなかったらしいという事について彼を責めなかったから、ブッシュが忠実なる僕コイズミに対して褒美を取らせたのだろう。 安倍官房長官は「イラク攻撃への日本の支持について言えば、合理的な判断だったと思う」と記者会見で答え、小泉もそれに関して反省すべき点は無いと言っている。 アメリカとイギリス以外は難色を示していたのに、果たしてあれが合理的判断だったのか? 先の衆院選で圧勝した自民党は、ここに来て好き放題にやっている感が否めない。 自衛隊のイラク派遣を今年も済し崩し的に延長し、アメリカ産牛肉の輸入にゴーサインを出し、次は税金値上げか? 自民党に投票した人々は、本当にこれでいいと思っているのだろうか。
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