2005年08月10日(水) |
屋敷しもべ妖精がやって来た |
今年も我が妹ドビーがやって来た。 花火大会があるから〜だの、同級会があるから〜だの言うので、 「お前が花火揚げる訳じゃ無いだろ!」 と一喝したところ、 「じゃあ行く〜」 となった。 「その代わり、美味いもん食わせてやるぞ。帰りにはお姉ちゃんの靴下でもくれてやる」(←靴下の意味は「ハリー・ポッターと秘密の部屋」で) 「それは要らない……」
しもべ妖精は、今回も主人の仕事の手伝いである。 そして当然、家の掃除もやってくれる。 一宿一飯の恩義どころか、3泊もするのだから当たり前である。 こいつがいると、いつものように主人にペタペタ出来ないのが困るが、仕事の量が減るのでとても助かる。
花火大会を諦めて来てくれた妹のために、コンビニで花火セットを購入。 スーパーの花火はどうも量が多すぎていけない。 主人も誘ったが気乗りしないらしく、2人で楽しんどいでと言われた。 水を張ったバケツに、マッチとライターを用意する。 蝋燭を探したがどこにも無く(我が家には仏壇が無いので普通の蝋燭は無いが、せめてケーキ用蝋燭でもあればと思ったのだが見付からなかった)、禁断の直付けか!?と思ったその時、花火セットに付録で付いているのを発見。 それらを手分けして持って、アパートの敷地内の砂利敷きスペースに移動する。 近所迷惑にならぬよう、会話は全て無声音に近い小声で行う。 「よし、蝋燭に火を点けるぞー」 とマッチを擦ると、火が一瞬燃えたが、すぐに消えてしまった。 「風が強いな」 妹もライターを使って試みるが、火はなかなか蝋燭に燃え移らない。 何本目かのマッチで、やっと蝋燭に火が点った。 「ドビー、早く花火を!」 と言うも、その火もすぐに風で吹き消されてしまう。 「また消えたー!」 「ちょっとこれ、マッチ1箱無くなりそうだよ〜」 と言いながらヒィヒィ笑い転げる姉妹。 2人とも箸が転がっただけで笑ってしまう年頃なのか、それとも単に昼間の疲れが出てテンションが上がっているだけなのか、おかしくてマッチを擦る手もぷるぷる震える。 再び蝋燭に火が点き、すかさず花火に火を移した。 「やっと1本目だぁ♪」 「ここまで何本マッチを消費したんだろうね」 蝋燭の火はまたすぐに消えたので、1本目が燃え尽きぬうちにと、次々に花火から花火へと火を移す。 「こんな忙しない花火なんて、やった事無いよ!」 「全然花火を楽しむ余裕が無いね。別の意味で楽しいけど」 「楽しいつうか、おかしい!」 2人とも両手に1本ずつ、合計4本の花火を持っているので、あっと言う間に花火は終わった。 花火に火が点いている時間より、火を点けている時間の方が遥かに長かった気がするが、2人とも夏らしい夜のイベントを満喫したのだった。
結局喫茶店のマッチを2箱消費し、ライターも中身が空になっていた。 花火には、蝋燭と植木鉢、そうでなければチャッカマンが必要だと痛感した。
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