「蒼穹のファフナー」冲方丁 電撃文庫
アニメにはまったんです。 レンタルでまとめて見て。今年に入ってからの話。 とっくに映画の公開も始まってたけど、知らなくて。 流れで、文庫版も読みました。 考えてみれば、初・冲方だった!
TVシリーズは涙なくして見られないし、外伝も切ないし、こんな好みの作品を今まで 知らなかったなんて、自分が信じられません。 ぎゃあ。
文庫は、これだけ読んでも面白いと思うけど、どっぷりファフナーに浸かった自分からすると、非常に切ない裏話な感じでした。 アニメの世界とは、少し設定も違っているしね。
「あなたはそこにいますか?」
そう訊いてくるシリコン型生命体フェストゥムは人間の思考を読んで攻撃してくる。 隠れるように戦力を育んでいた竜宮島は大海に浮かぶ要塞島。 戦うための巨人・ファフナーは、パイロットに子供たちを選ぶ。 フェストゥムと戦う子供たちの、生と死と葛藤。 守るための戦い。 生きるための戦い。
ファフナーは、乗るものを蝕み、同化現象を起こし、症状が進むと存在を保つことが 出来なくなる両刃の剣。 守りたいのに、怖い。 戦いたいのに。戦いたくないのに。葛藤。
いつも泣いてしまうのは、私が親の立場で見てしまうからなのか。
とにかく、いい作品です。
アニメを知っている人が読めば、この文庫は何とも言いようのない気持ちになるんじゃ ないかと思いますよ。 翔子、かわいいなあ。
☆☆☆☆☆(星いつつ ファフナー、シリーズ評価)
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