「蒲公英草紙 常野物語」恩田陸常野、という不思議な能力を持つ一族の、物語シリーズの1冊。東北の小さな村で育った峰子が、昔を懐かしむ形で始まる話は、常野の一族を交えつつ、ある夏の強い強い出来事を語っています。お屋敷の聡子お嬢様と峰子の、心温まる交友。やってきた不思議な家族。村を襲う、未曾有の台風。つらい出来事の中、聡子を”しまって”いた春田の光比古が響かせてくれた不思議に、涙が出ました。 ☆☆☆☆(星よっつ)