日々是迷々之記
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違和感その1 ●駐輪場に行くと、私の自転車のサドルがなかった。サドルだけである。一応夜間は施錠されているし、監視カメラもある駐輪場なので、管理人に言いに行った。管理人と一緒に周りを見渡すと、隣の列の原付のシートの上にサドルがあった。それを見て、管理人は、「見つかってよかったですね。」と言い、何もなかったように管理室へ帰っていった。
違和感その2 ●うちのマンションは年に数回防災点検と称して各部屋の煙探知機を検査している。その時期になると、あなたの部屋は○月○日の午前中です。在宅ください。と書かれた通知がポストに入っている。これは平日だけしか行われないので、共働きの我が家は困ってしまう。あるとき、どうしても休めないので断りに行った。すると管理人は隣近所に鍵を預けろという。それは出来ないと断った。じゃあ私に預けてくださいと言われた。それも出来ないと断った。そんなこと言うのはお宅だけですよ。何でなんですか?と詰問するように問いつめられとにかく断った。こんどは「全戸点検が基本ですから、指定日にやらないと自費になりますよ?」と来た。ではいくらですかと尋ねると、高いですよ。としか言わない。かまいませんよ、全戸点検が基本ならば従うべきなので、負担しますと言っても高いですよを繰り返すばかりだった。
違和感その3 ●昼下がりの回転寿司。テーブル席は幼児を連れた母親の社交場状態である。歩ける子供はその辺をうろうろ。母親は赤ちゃんに食事をさせながら、ママ友達と談笑中。母親は赤ちゃんの口もとに、小さく切ったお寿司を運ぶ。赤ちゃんは一度は口の中にお寿司をほおばったが、ぱかっと口を開け、こぼした。すると母親は、「あー、○○ちゃん。まずかったねぇ。あー、ばっちいばっちい。はい、ナイナイしよう。」と言い、赤ちゃんの口の周りにこぼれたお寿司を手で集め、テーブルのへりになすりつけた。そして、テーブルの上のダスターで手をぬぐい、ふたたびママ友達との談笑に戻った。
違和感その4 ●会社の電話が鳴った。取るやいなや、「いまから乗れる出雲発福岡行き、調べて。」社長である。私は左手で受話器を持ち、右手のマウスでパソコンの画面をエクセルからブラウザに切り替えた。検索のページを開こうとしたときにぶちっと電話が切れた。電波状態が悪かったのかなと思い、とりあえず調べて、折り返しかかってくるのを待っていたら5分後に怒号とともに電話がかかってきた。「まだわからんのか!」どうやら指示だけ受けたら電話を切って、調べたらこっちからかけ直すのがこの会社でのやり方だったらしい。
そんなこんなで違和感にとりつかれた日々を送っている。もし私が、強い意志と押しの効くガタイとゆらぎない自信を持った人物なら、ちゃんと自分の意見を言ったり、相手の考え方を変えさせることもできただろう。
私は自分でサドルを戻し、自転車は部屋の中にしまった。点検の件は無視しつづけているので、管理人とは目を合わさない。他人のモラル感にはギモンを持たないように心がけ、社長はただの「井の中の蛙、大海を知らず。」な、ワンマンじじいだと思うようにしている。
でも、根本的に何かが変わったわけではない。ただ一つだけ願いが叶えられるのなら、世界が違和感がなく、殺伐とせずに暮らせる世界になればいいと思う。
ぼちぼち32だってのにこんなに他力本願てのは情けない気がするが…。
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