日々是迷々之記
目次|前|次
帰り道にがしがし自転車をこぎながら、今日の夕食は何にしようか考えていた。家には昨日作った「牛すじカレー」がある。今日のお弁当はエリンギのバター焼きのっけカレーだったが、晩は何かどしっとしたカレーが食べたくなった。
そうだ、どしっとしたカレーと言えばカツカレーだ!と思い立つと今度はそのトンカツをどうするか考えはじめた。この時点で家までの道のりの半分は過ぎている。スーパーで肉を買って揚げるのもめんどくさいし、どうしようかなぁと考えていると、数日前の日記に書いた「朝から揚げものをジャージャー揚げているお店」のことを思い出した。そうだ、あの店に寄ってみよう。
時刻は19時。お店はまだ開いていた。が、さすがにもうジャージャーと店頭で揚げてはおらず、トンカツ、からあげ、コロッケなどがフライヤーの横にちんまりと陳列してあった。「トンカツ200円」と書いてあった。
「おばちゃん、トンカツちょーだい。」と呼びかけると、非常に精肉店らしいおばちゃんが出てきて言った。「210円やけど200円でええわ。あ、これも入れとくわ。」とがさがさと傍らの揚げ物を昔ながらのハトロン紙に包んでくれた。「うわ、ええのん?」と私が問い返すと、「もう、仕舞いやからな。おまけや。」といって、もう一つ入れてくれた。「ありがとう。」と言い私は200円を渡して家路についた。
家に帰ってカレーを暖めつつ、揚げ物の包みを開けてみた。中にはトンカツ、コロッケ、ウインナーとウズラ卵の串カツが入っていた。これを見て私は瞬間的に「平日禁酒」をかなぐり捨てて、コップに氷と焼酎を入れた。そしてテレビをつけたがロクなもんがやっていなかったので、音楽をかける。mp3のランダムモードにしているので、ドリフターズから中森明菜、百恵ちゃんまでかかるでたらめ具合だったが、鼻歌を歌いながら焼酎を飲み、トースターでコロッケ、たまごカツを焼きソースをかけ、食べた。台所内立ち飲み。キッチンドリンカーの一種である。
と、言うことでカレーが暖まるころにはコロッケ、タマゴカツ、焼酎ロックは胃袋に収まり、「学校へ行こう」を見ながらカツカレーを食べる頃にはしっかりアタマのなかはボヨーンとなっていた。
しかし、精肉店の揚げ物を食べるのは久しぶりだ。久しぶりに食べるとそのどかんとした存在感、実力に感動する。コロッケはイモ、そして挽肉のみ。形はいびつである。竹串にウィンナーとウズラタマゴを変わりばんこに刺した串カツはこじゃれた店では絶対食べられない。そしてトンカツはでかく分厚いが、縮まないようちゃんと筋は切ってある。それをラード100%と思われる油でがしっと揚げてある。ああ、ビバ!精肉店!と賞賛せずにはいられない。
これから会社帰りはたびたびあの店で何か買ってしまうだろう。「じゃがカツ」ってのも何か気になるし…。
|