日々是迷々之記
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| 2002年02月27日(水) |
NHK教育とパソコン |
会社で書類をファイリングしていると、「ちょっとパソコン使うで。」と言って若いおっちゃんがパソコンの前に座り、カチャカチャとブラウザを開いた。じゃっとブックマークを開き、目的はYahoo!オークションだ。「うわ〜、もうあかんわ!何で一枚1万円超えてるねん!」と身悶えしている。ヤイコちゃんのライブのチケットを狙っていたらしい。
私も以前ヤフーオークションにはかなりはまりこんでいたので、話しかけてみた。過去の嫌な落札者の話をしたりして、さあ帰るというときに、「なおぞうさん、この、「こんにちは、○○さん」て消されへんの?前から気になっとったんやけど、いつも俺の名前が出てくるねん。」
…(-_-;)
そんなことを知らずに会社でヤフオクとは勇気があるなぁと思いつつ、冷静に「ログアウトってところをクリックしてからブラウザを閉じると、次にアクセスしたときに「こんにちは、ゲストさん」になりますよ。」と教えてあげた。
しかし、これはこれから起こることの序章に過ぎない。今日は「趣味悠々」を見るのだ。
家に帰り、ヒヤゴハンで焼きめしを作り、こたつに入って食べながらテレビを見た。見るのはNHK教育である。「今夜もあなたのパートナー」はお化粧の仕方、「趣味悠々」はパソコンでラベルを作ろう!だった。ぱらりと香ばしくできた焼きめし(でも具はタマゴとネギだけ)を食べながらなんとなく見る。要はラベル作成ソフトで、シール紙に印刷するという内容をおっちゃん、おばちゃんむけにゆっくり説明するようだ。
しかし、NHKでこういうことをするのは苦しいなぁと感じた。良くは知らないが、NHKでは特定の企業名や商品名を出したらダメのような規則があると思う。先のお化粧の特集では、「RMK」などの舶来系(死語)はそのまま、「資生堂」などの国産系は白いテープで名前を隠していた。が、パソコンではその手の隠しごとは不可能だ。
番組では「マイクロソフトのパブリッシャー」を使って、「ヒサゴ」のひな形に印刷していた。その様子を先生が説明するのだが、「パブリッシャーを起動して…」みたいなことは絶対言わない。「作成ソフトを立ち上げて…」と言う。先生も苦労が多いに違いない。
次に応用編として、ラベルと同じように、アイロンプリントでオリジナルのTシャツも作ることになった。アイロンプリントと言えば画像である。番組では50才くらいのおじさんが作る様子が映っていた。
…(^_^;) ほんまにそれ着るの?って思った。
使用する画像は、そのオッチャンと奥さんとおぼしき女性が鎌倉の大仏さんの前で何となく並んだ写真である。トリミングも何もせず、画像のプリントサイズをドラッグして変えて上の方に配置。そして写真の下には3センチ角ほどの大きな文字で「鎌倉旅行」と入力した。しかも「MS明朝」である。マック的には「リュウミン」か。かくしてTシャツはできあがった。
番組の最後ではみんなが作品を各自手に持ち、ニコヤカに笑っている。ペットの写真はまだいい。自分とヨメはんと大仏が映ったTシャツ、しかもご丁寧にハラのあたりに「鎌倉旅行」である。そして、「こんなに簡単なら、もっと作りたいです。」というような前向きのコメントでしっかり落ちまで付いている。
パソコンは確かに世の中に広く普及しているようだ。しかし、使い方、使い道にとまどったり、間違った認識のまま突き進んでいることもよくあるようだ。いいとか悪いとかの問題ではなくて、なんか違うのだ。
しかし、来週も「趣味悠々」はパソコンでやってみよう!的な内容なのできっと見てしまうだろう。ある意味、民放の裏番組より興味深い。
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