日々是迷々之記
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目が覚めると、淡路島のコンビニの駐車場のクルマの中にいた。昨晩は夜中にダンナさんが帰ってきて、その足で西へと走り、明け方のフェリーで海を渡ったのだ。
フォレスターの座席は背もたれを倒してキャンプ用マットを敷くと、快適な寝床になる。冬用のダウンの寝袋に入って寝るとテントより快適だ。今回は車内の結露防止に、前部座席の窓を1センチくらい開けて寝た。いい感じで目が覚めたのが9時くらいだ。
二人でタオルをポケットに入れ、コンビニにゆく。かわりばんこにトイレに行き、洗面所で顔を洗い、ついでに歯磨きまでした。それで帰るのも申し訳ないので、コーヒーとサンドイッチを買った。ぬくくてうまかった。
そこからは、時計回りに島を南下した。一応目的のようなものがあって、水仙の花を見たかったのだ。島の南部には水仙郷と呼ばれる場所があり、急峻な斜面に水仙が咲き乱れているらしい。雨が降りそうな曇り空の下、フォレスターをひゅんひゅんと走らせて行く。
途中で雨が降り出したが、小雨なので心配はなかった。快調にとばしてゆく。目的の水仙郷まではすぐだったが、路上に呼び込みのオバチャンが連なって、おいでおいでをしている。それを見ると、急に気分が萎えてしまった。テレビで紹介されたことを大々的に自慢している看板もなんだかうっとおしい。私たちはクルマを止めずに走り去った。
ふと信号待ちで道ばたをみると、水仙の花が咲いている。走り出してよく見ると、たんぼのあぜは水仙の花で一杯だ。なぁんだ。わざわざ入場しなくても見れるんだねと言い合いながら、少し窓を開けた。すると水仙の香りがふんと軽くただよう。
田んぼではところどころ菜の花が咲いていたので、すこしづつ春に向かっているのだなぁと感じた。
だんだんと雨は本降りになってゆき、結局夕方のフェリーで本州に戻ることにした。
納車して一週間。今日で900キロを越えた。明日は1000キロ点検なのだ。
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