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| 2004年03月26日(金) ■ |
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| waiting for it ... |
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雲が割れて 光が差して 彼は消える
何度そんな夢を見ただろう。 光は差しているのに、彼の上に優しい雨が降り注いでいる。 彼は伸びた前髪の間、まぶしそうに目を細めて翳んでゆく。 いつもの様に優しく微笑んだままで…俺を残して。
ああそうだ、覚えている。
この風景、雨、そして彼は夢と同じように赤い。
右手の小さなぬくもりを優しく握りなおす。 雨が降っている、妻の描いた女神が見える。 あの時と同じ木陰で雨宿りをしている。 「ぱぱ」 小さな娘の手を引いて。
あのときの誰一人、今は隣に立つことがない。
雨宿り。 早く晴れるといいと言いながら もう少しだけと乞い願う。
彼が消えた通りの向こう 娘は不思議そうに、馬鹿な父親の視線の先を見ている。
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