uchie◎BASSMAN’s life

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2003年10月07日(火)
■BONOBO

きのうミュージシャン友達、DRUM=MAN イズミダ・イズミと呑んだ。
そのとき衝撃的だった話が「BONOBO」だ。
ボノボというチンパンジーよりも人間により近いサルがいると言うのだ。二足歩行で、性行動がまた人間と酷似していて、とてもテレビ放送できないぐらいだというのだ。
その手の話にはけして疎くないはずの僕はかなり驚いた。ボノボって聞いたことないぞ。

さっそくインターネットで検索してみた。
どうやらピグミーチンパンジーのことのようだ。それなら図鑑などで見たことあるぞ。

最初はピグミーチンパンジー呼ばれていたが、研究するうちに実はチンパンジーとはかけ離れていることが分かり、ボノボという現地での呼び名が新たにつけられたらしい。
ゴリラやチンパンジーとコミュニケーションをとる研究は昔から行われていて、学校の教科書にも載っていた記憶がある。
しかし驚くべきことにボノボは、言葉を教えるとそれを理解し、顎や舌の形状のせいで発音はできないが、キーボードを介して自分の感情を伝えることができるというのだ。
また、集団生活をする習性があり、そこには社会が存在するらしい。そこまでならニホンザルと変らないのだが、最も大きな違いは発情期がないということだ。つまりヒトと同じで、いい相手がいればいつでもやりたくなるって訳だ。
二足歩行で行動が出来、発情期がなく、集団行動がとれるということは、繁殖に捕らわれることなく行動ができるので、社会生活が高度化する可能性を持っている。そして文化を持つ可能性を持っている。
遺伝子レベルでもチンパンジーよりもずっと人間に近いということなのだ。進化論的に言えば、人間と分化したということになる。ボノボの骨格は人間の祖先と言われている化石にかなり酷似しているようだ。
しかし、高等動物の条件を持ちながら、なぜ人間と違うのか。
人間の社会との大きな違いは、彼らの中に戦争というものがないということだ。同種では決して殺し合いをしないそうなのだ。
人間の歴史は戦争の歴史とよく言われる。まさに戦争とともに文明が栄えた。文化も然り。
思うに、音楽すら戦いの中から生まれたのではないだろうか。戦いの前や、または勝利を称えて、道具を地面に叩きつける。それはやがてリズムとなり、歓喜の声は旋律となる。

戦いを好まないボノボと人間のどちらが優れているか、どうでもいい問題である。
しかし、彼らに楽器を与えたら、いったいどんな音楽を奏でるのだろう。


というわけなのだ。イズミーまた呑もう!