uchie◎BASSMAN’s life

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2003年10月05日(日)
■Fountains of Wayne ライブレポート

ついにFountains of Wayne(以下FOW)のライブを見た。
思えば今年の8月2日にこのバンドのニューアルバムを買って以来、この日の為に生きてきたと言っても過言ではない。
だいたいここ数年、海外アーティストのライブに行ってなかったから、とても楽しみにしていた。

場所はCLUB CITTA。しばらく行かないうちにこの辺もかなり変ったもんだ。
入場が17時だというのに、15時に着いてしまった。つまりもう家でじっとしてられなかった訳だ。ずっと会場のまわりでうろうろ。
集まったファン達はなぜかいったん地下駐車場へ収容された。こんなところへ連れてきて何をしようと言うのだ。しかし、周りの人を見るとやはり同じ音楽を好きそうな感じがする。
やっと会場へ入れるかと思ったらドリンク代で500円とられた。しかし普段ライブハウスばかり行っているので、かえって安心してしまう。カンパリソーダを持ってフロア内をうろついてみたが、知ってる人はいなくて残念だった。ロック系のDJイベントの知り合いは多いから、いてもおかしくないのだが。みんなリキッドの方へ行ったのかな。
そんなことを思いつつ、まだ込み具合に余裕があるので、前の方を陣取った。中央前から5列目。なんんだか普段のライブハウスと変らないぞ。
今回のツアーはホフディランの小宮山さんがDJを担当しているらしい。ところでホフディランってまだ活動してるんだっけ?SGTのヤスエさんも元ホフディランだったなあ。
しばらくしてやっとステージに誰か出てきたと思ったら、知らない外人。なんだこりゃ。なんの説明もなしにエレキギターとドラムで何かやり始めた。声とルックスは悪くないけど、曲がつまらないし、ギターへた過ぎ。だけど拍手喝さい。なんだこりゃ。
次に出て来たのは日本の若いインディーズバンド。非常につまらないアレンジとひどい歌、これまたださいルックスで、もううんざり。前の方に来たのをものすごく後悔。FOWを見る為にはこれほどの苦痛に耐えねばならないとは!
もう終りかと思ったら、今度はまた違う外人が。しかし今度はテレキャスの使い方も歌もかなり上手くて、じ〜んと来てしまった。途中FOWのクリスと一曲デュオもあった。
前座が終ったのはすでに20時。もう心身ともにへろへろ。
でも、待ち焦がれやっとFOWが出てきたとき、なぜか全身にチカラが蘇った!
近くで見るボーカルのクリスは、写真で見るより背が高くてかっこいい感じだ。オレンジ色のサングラス、いい感じに色落ちしたブルージーンズに、レスポール。
ベースのアダムは太ったなあ。オトウサンって感じになってる。でもなかなかいいベースを弾いてくれる。またギタリストとドラマーがかっこいい。結構ロックンロールな演奏だ。ギタリストは終始キースの真似をしていて面白かった。
待たされたファンは一曲目から爆発した。けして暴れるような曲ではないが、みんなずっと来日を待っていたんだろうなあ。英詩を覚えて来て歌ってる人がたくさんいる。ちょっと待て!クリスの歌がよく聞こえなくなるじゃないかー。お構いなしに、もう飛んだり跳ねたりで最高の盛り上がり。僕も一年分ジャンプしてしまった。
しかし、クリスはけしてファンをあおるようなことはせず、冷静で、その姿はまるで科学者か教授のような知的さだ。いったいどこにあのようなポップセンスが隠されているのだろうか。
バンド自体ものすごく上手いわけではないが、これほどにひとの心をつかむのは、紛れもないポップセンスなのだ。どの曲も一度聴いたら忘れられないフレーズや、言葉の繰り返しがある。その繰り返し方がとてもユーモアがあって聞いていて楽しい。
そして美しいメロディーとキラキラしたサウンドが気持ち良くしてくれるのだ。

FOWは2度のアンコールに答えてくれた。ポップからグルーヴへバンドは加速し、最後はベースを床に叩きつけ、グワ〜ンという音が鳴り響いた。
大満足だった。またいつか見たい。