uchie◎BASSMAN’s life

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2003年09月23日(火)
■hasband シークレットライブ?

環七を真っ直ぐ歩いて方南町に行った。ウチからだいたい25分。初めて行ったけど、意外と近かった。高円寺まで行くのとあまり変らない。方南町は環七と方南通りにたくさん店があって、住みやすそうな街だ。
その環七と方南通りの交差点のすぐそばに、タッツスタジオという音楽スタジオがある。今まで全く知らなかったが。数日前にhasbandのライブがそこであると聞き、半信半疑行ってみた。
おそらく練習スタジオで広い部屋があって、簡易的にライブができるのだろう。中に入ってみると、壁中にスプレーペイントがされていて結構ロックな感じになっていた。10年ぐらい前はライブハウスってこんなだったなと思った。
ちゃんと受付けもあってドリンクもあるし、普通のライブハウスとさほど変らない。昔ルートフォーティーンがこんな雰囲気だったなと、なつかしい気分になった。チケットの値段はドリンク付で1300円と良心的だ。
ステージは高さ10センチってとこで、フロアも小さ目だった。照明も簡単なものしかない。だがなぜか嫌な気はしなかった。イギリスやアメリカの小さな街ではこんなライブハウスで盛り上がってるんじゃないだろうか。もともとガレージだったところを改装したりとか。
最近はとかくライブハウスが乱立して、どこも立派になっている。それはそれで嬉しい事でもあるが。でもなんか、こういうふうに好きなバンドをほとんど同じ目の高さで間近で見れるなんて、それも嬉しいことだ。
hasbandがこんな小さなとこでやるなんてとも思ったが、いやそんなことはどうでもいい。バンドやってる人、みんな見栄を張りすぎなんだ。
ボーカル山本光昭はこんな格好をしていた。白い(チューリップ?)ハット、白いワイシャツに紺のVネックのセーター、茶色いストライプのだぼっとしたパンツにスニーカー。全くワケのわからない格好なのだ。しいて言えば地方の中学校の先生が、一張羅の背広のパンツに学生時代に着ていたセーターを合わせて、今日は課外授業があるからとスニーカーを履いて帽子を被ってきたという感じだ。面白い。しかし彼にそんなねらいがあるはずがない。ただ単に、急に秋深まって寒くなった今日に、風邪をひくまいとタンスの奥からセーターを引っ張り出し、いつも履いている雪駄では寒いからとスニーカーにしただけに違いない。
しかし今日のライブはいつもとちょっと違ってた。自信たっぷりに歌っていて勢いを感じた。ギターもこんなにうまかったっけ?もともと楽曲がすばらしいので、チカラを発揮するとすごいのだ。するとなぜかあのファッションもカッコよく見えてしまうんだ。
立派な設備ではないし、左のスピーカーはガリってて音が出たり出なかったりだったが、そんなことは関係ないぐらいいいライブだった。最後の曲が終ったとき、まだまだ聞きたかった僕の口からはアンコールという言葉が自然に出た。ここ数年どのバンドを見てもアンコールをかけたことはなかった。もちろん他にもいいライブをたくさん見たが。たいがいが30分でお腹がいっぱいになるライブばかりで、アンコールしたくなるなんて滅多にあるもんじゃない。
結局、立派なハコだとか名のあるバンドの企画ライブだとか、そんなのっていったいなんだっていうんだろうか。