梅の香りが風に混ざり合い、春の予感は不安になり、冬の終わりに目を閉じる・・・そんな季節だ、私にとって。ただせつなくて、やっぱり、せつなくて。吹き抜ける風に身をまかせて道端に立ち止まり、ああ、疲れちゃったと、悲しみまぎれに吐き出す。だって、悔やんでも悔やんでも、前へ歩いていくしかできないからね。ごめん、ごめんね、本当に。私もつらかったけど、きみは、本当に苦しんだ。本当に。