みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
飽きもせず、空を撮る。誰の頭の上にも平等に広がる空間。 夢を見た。しゃっきりと立つ彼の姿。隣りに立つ私。 元気になったんだね、こんなにも背が高かったんだねえと思う私がいた。 夢から覚めれば窓の外には、風にちぎれた雲が散らばる空だったんだ。 彼が空に旅立ってから、何度となくここで夕日を見つめた。 一日が終わることを確認して、 終わったことを確認して、 朝を迎えるために夜を過ごし。 ただ時を食いつぶすだけの日々を過ごし、 何も埋まることのない心を抱え膝を抱え日中を過ごし、 また夕暮れに空を眺め、 一日をただ、終わらせていた。 どうして心なんてあるのだろう。 苦しみを思い出して苦しむことの愚かさをわかっていながらも、 また懐かしむように痛みを感じるまま空を見る。 解放せない命の重みに、ただ遠くを見つめるしかなく。 ちっぽけな自分を戒めて、戒めて。 いまはもういない人たちが残した愛を抱きしめて、 胸いっぱいに空気を吸い込む。 明日も、笑えるといいね。
みかん
|MAIL
|