みかんのつぶつぶ
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2004年06月09日(水) 耐えがたきを耐え



毎日、何気なく昇り降りしているこの階段が、病院からの外泊を困難にしたんだったなと思い出す。元気な頃は、車の鍵をチャラチャラと鳴らしながらトントントンと、かけ昇っていたのにね。


窓を開けていると、部屋のなかでも彼が帰ってくるのがすぐわかるほど。


出かけるときも元気な足取りで、
スタスタスタっと、かけ降りていたのにね。



いま、こうして過ぎた日にいる私には、
そんなことも、遠い遠い日になってゆく。
どんなことも、遠く遠く終わったこと。




遠く遠く、笑顔も翳み、
残るこの胸の痛みに耐えるしかなく。
ただただ、忍ぶしかなく。






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