みかんのつぶつぶ
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2003年07月12日(土) 遠くへ


30年間忘れ去られていた土地をさがして、見知らぬ町へ行った。
とっても簡単な地図を握り締めて。

やっと辿り着いたその土地には、梅雨の晴れ間である陽射しが降り注ぎ、
緑に覆われたゴーストタウンさながらの場所だった。

でも、知らない30年間にもこうしてここも季節がめぐりめぐり、
日常が存在していたわけで。
そしてその年月の間に、ここにこうして何かのご縁で私が立つ大地。

青々と清々しくも荘厳なる草木と、
大地の恵みを感じずにはいられないところ。
忘れていた景色や匂いを思い出さずにはいられなく、
懐かしく、ただ懐かしく。
帰り道、後ろを振り返らずにはいられなかった車内でパチリと撮った写真。
後ろへ長く長く続く道は、私が歩んできた人生のようで。

東京から180キロ、思えば遠くへ来たもんだ。
思えば、人生折り返し地点の歳になる夏。

明日は迎え火。





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