みかんのつぶつぶ
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病院へ行くと疲れるよ。 なぜかっていうと、 生きたいっていうエネルギーが溢れていて、 でもどうにもしてあげることができなくて、 自分のちっぽけさを感じてしまうからだよ。
病気のひとがいるからじゃないんだよ。 病気のひとが懸命に生きている努力をしているから辛くなるんだよ。 自分はなんだ、甘ったれてるぞ、って。
いまこうして眺める景色は当たり前なんだけど、 それが当たり前ではない景色になるのは人の運命なのだろう。
生きていることは自然な行いであり、 生きている限り死を迎えることも自然なことであり。
無
いないんじゃなくて、 無になってしまうこと。 それが、 死。
身体が遺体になって、 ただそこにある物体になってしまうことの変化。 どうにもならない、ならなかった、なれなかった悔いる気持ち。
日記をつけはじめたのは、 2回目の開頭手術をしたあとだった。 仕事もやめて病院に通う日々になった秋の日だった。 金木犀の香りでくよくよしている日だった。
それまでは体育の日で子ども達と市民運動会にでたり、 休日を過ごす何気ない何でも無い日だったのに。
手術をして1ヶ月後にまた再発という現実で、 どうしても前向きな気持ちだけではいられなくなってきた自分をみつめ、 文字という形にして眺める場所を作った。 それが「みかんのつぶつぶ」
どこかで知らないだれかが私の日記を開いていることの不思議。 顔を知らないひとが私の考えていることを感じてくれている感動。 そして、 そんな私の前に足を止めて言葉をかけてくれる優しさ。
ありがとう。
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