今日ほど出会い系サイトに拒絶反応を起こした事はない。
ボクにはなにもない。 慰めてくれる人も。 気を紛らわせられるほど熱中できる趣味も。 何もボクを支えてはくれない。 もはやこの日記を書く力さえも消えてしまいそうだ。 それでも気持ちはいくらでも溢れて来るから、ボクが書くのをやめるはずはないけれど。 こういう時、本当に想いの強い人は死にたい、とか想うのだろうか。 ボクはそれさえも出来ない。 駅前で自転車を蹴飛ばすことすら出来ない。 ボクは何もない男だ。
免許さえあれば。 いや、別にボクにその気があるのなら、免許なんて無くても走り出せるのに。ボクにはそれも出来ない。 でも、ボクにはそれしか残っていない。 友達の少ない中高生時代を送り、入試にも落ちた。 井の中の蛙をわかっていながら自分は優秀だと密かに思い続ける日々。 オールマイティーであり器用貧乏。 その実は全てに中途半端なだけの男。 それをわかっていても、何一つ本気になれない男。 こんなボクでも、この手に何かを掴めると信じていた。 今まで、何度となく寸手のところで逃してきたチャンスたち。 いつかは掴めると信じていたのに。 これまで二十年間をかけて鍛え上げてきたはずの、ボクの信じる力は、もはやその力を完全に失いかけている。 結局は望んだものは何も掴めないじゃないか。 ボクが望んでしまったものは必ず、ボクの前から遠ざかる。 必ず。 必ず。
ボクの二十年間が試される。 ボクが積み上げてきたものは今、何か残っているのか。 ボクを一人でも歩かせてくれる何かが、ボクの二十年間の人生の中で得ることが出来ているのか。 ボク自身に少しでも力があるのか。
とりあえず、少しだけボクと言う人間が変わったのは確かだろうな。
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