2009年05月09日(土) |
月光のカンタータ観劇日記8 |
本日、類友ちゃんがやって来ました。 なにやら韓国ドラマを携えて。
「そろそろ見たいんじゃないかと思って」
…そろそろ? そろそろって何?(・・;) 見たいんじゃないかって?
さっぱり、そんな事を言った覚えはありませんが。
「まぁまぁ♪」←だから何が?
なんとなく騙された気分になりながら1枚目のDVDをセット。 宝塚もびっくりな偶然の連続に苦笑いしつつ(^^;; 韓国人俳優の男の見分けがイマイチ付かず、 ただメインキャストが雨上がりの宮迫に似ている事だけを頼りに話を追う。
しかし、韓国ドラマ侮りがたし! 一話がきっちり50分以上ある!! 当然、3時のお茶の時間ぐらいにノコノコやってきてたんじゃぁ… 全部なんて見られないわけです。
「…これ、借りていいの?」 「♪♪!(^^)! ほら、見たいでしょ?見たくなったでしょ?」
…いや、3話まで見せられてさ。。。。 これが韓国ドラマだとかそういうの抜きにしても 続きが気になるでしょ?
「ほ〜らね。はまると思ったんだ」
いや、はまってませんけど。 はまってないけど、この尻切れトンボな状態は嫌なのよ〜っ
「置いてくからね♪♪」
…人の話、聞け! それにしても、あと何時間かかるんだ???
*************************************************
それぞれの愛・総集編
そんなわけで、もう少々お付き合いください。月光語り。
…ご覧遊ばして?
この…アルベールのモテっぷりを!!!
誰も彼もがアルベールアルベールと(^^;; 舞台上も客席も、揃いもそろってアルベールラブですわよ。 あなたが愛するならあなたの浮気相手も愛しちゃうわ、アルベール せめて友情でもいい、アルベール 生きる希望を与えます、アルベール たまねぎとにんじんがお嫌いなところが好きです、アルベール様
美しすぎて好きですアルベール!by客席
だがしかし。 そんな全ての視線を受け止めてなお余りある「比類なき美貌」(笑)
いや〜… …綺麗だった… 本当に綺麗だった… ユウカちゃんのアルベール。 ビジュアル的にどうかっていうと…すっかりオスカル様(笑) 栗色の巻き毛が、お顔に綺麗にそって、ますます美貌UP (お手入れ大変だろうな〜) でも、欲を言えばちょっとリボンで束ねてみたりとかも見てみたかった! ダイエットダイエットと言ってただけあって (それ以上細くなってどうするの〜!と思ったりもしたけど) まるでデコボコの無いスレンダーな体つき。 ほんとに「青年」って感じでした。
ただね、舞台的には…つまり、そればかりなんだよね。 どの登場人物にも共感できないし、感情移入できない。
シモーヌ?同じ女性だし、共感できるかと思いきや、 あれよあれよと言う間にとんでもない方向に行っちゃって とうてい共感できぬ悟りの世界。
フランシス?最初から最後まで「友情でいい」と言い切って 本当に、それ以上でも無くそれ以下にもならなかった人に感情移入したって面白くも無い。
そのうえ、肝心のローランときたら、
出てきた、口説かれた、好きです。
…いきなり結論が出てる状態に感情移入しても楽しくない。 (これは、前回のパソドブレの時も思った事だけれども) その「出来上がるまでの変遷」を楽しみたいのよ!!!
自分は好きだけど、相手の気持ちはどうだろうか?とか、 どうやらこの人は自分に押せ押せなんだけど、 もしかしたら自分も好きになっちゃってるのかな?とか、 フィアンセが居るのに、好きになっていいのかな?とか、 この人が愛してるのは、自分だろうか?ジョゼだろうか?とか、 絶対色々あるはずでしょ? で、最終…「それでもやっぱり好きだ。」に、至るんでしょ?
そこまでの心の軌跡が何も無い。 男だろうが女だろうが、 恋愛ものって、その軌跡を楽しむんじゃないの? それを見て、客席はもどかしいとか、やりすぎだよとか、 わかるわぁ〜…とか思ったりするんじゃないの?
そこに色気を感じるんですってば!
断っておくと、 ヅカふぁんは、決してBL風味が嫌いなわけではないと思う。 ショーで男役同士の絡みなんてあろうもんなら、ウハウハとオペラでガン見ではありませんか。 たかが、男役が二人並んでる写真をみてさえも、 妄想はなはだしく味付けできる生き物です、ヅカファンって。
じゃぁ、そのBL風味な世界で何を楽しみたいのかっていうと、 妖しい色気が織り成す、非日常観に浸りたいわけです。 「男×男」というのは、女性にとっては永遠に「非日常」ですよね。 だからこそ、観る対象としては 「男×女」よりも、その非日常性に、よりいっそう盛り上がるわけです。
ところが、この舞台ときたらその色気(=心情の軌跡)も無い。 男×女の恋愛モノよりも、より一層の盛り上がりを期待できる 男×男を設定しているにもかかわらず、一切そこをカット。 結果、ローランの恋愛感情に付いて行けず、置いてきぼり満載の観客。
前述のとおり、ここでシモーヌなり、フランシスなりが 二人の愛の(笑)邪魔をするのならば、 彼らの嫉妬心に同情なり共感が出来たかもしれない。 ところが、邪魔する前に勝手に昇華、 これまた置いてきぼり感満載。 悪いけど、凡人である観客は、そんなにいい子ちゃんじゃないと思うわ。 「そこで、何かしらやらかしてくれる」事を期待するのです。 そこで何かやらかさずには居られなくなる嫉妬心に色気を感じるのに…
そんなわけで、客席のマイハートは宙ぶらりん。 噂のセザールが何もしない以上、他に事件性も望めない。 それじゃ、いったいどこに楽しみを見出したらいいのかしら?(・・;) (たまねぎがお嫌いなところ?…byKYギュスターブ)
こ〜やって細かく考えるとさ〜… こと、問題は「BL」だけにあるわけではなさそうね。 だって、ローランが可愛い少女だったとしても。 少年ローランと同じ三段跳びみたいな(←出てきた、口説かれた、好きだ)道をたどられたら… やっぱり、はぁ?で終わりそうだもの。
|