**Secret**..miho
友人Y
2003年12月03日(水)
今日は私の友人Yさんのお話をしようと思います。ここでお話するような内容ではないのかもしれないけれど、私にとってYさんの存在はとても大きいので、いつかはお話したいと思っていました。日記や他の文章でも何度か登場したとは思いますが、もう一度改めてここで少し詳しく繰り返してみようと思います。

Yさんとは今の大学に入学した時に知り合いました。学籍番号も近くて、同じクラスの授業も多かったために、親友ではなかったものの、一緒におしゃべりをする事も多く、ただのクラスメート以上に仲良しでした。Yさんのイメージはとっても明るくて気さくで、自称自信家で能天気な女の子でした。そして、元気ハツラツとした印象が強く、クラスの中でも人気者でした。

私は、大学2年の後期から大学3年の後期まで丸一年間の入院生活を経て、大学3年の後期から復学したのですが、その時に履修していたある授業で再びYさんと一緒に講義を受ける事になり、とっても嬉しかったです。Yさんは見た感じでは、オシャレになったなぁという感じ以外では、以前とちっとも変わらない素振りでしたが、実は私の親友によると、一時期授業をずっと欠席していた時期があったそうです。その理由は色々とウワサされていましたが、後で本人から聞いた話では、どうやら心の病を患っているようなのです。

欠席して単位を取得できなかった授業はちゃんと再履修をし、遅れを取り戻そうと毎日必死に頑張っていたYさん。私も同じく授業が(2年分も)遅れている身であったので、Yさんと2科目ほど再履修科目が重なっていて、一緒にその講義を受ける事ができたという事は、私にとって心強い限りでした。しかも、お互いに病気は異なっていても、闘病をしながら学校へ通っているという点では同じ立場だったので、不思議と言葉では表さなくても共感できる部分があり、一緒にいても心が安らぎました。

当時Yさんは、今の私と同じくらいにハードな時間割をこなしつつ、それに並行して卒論の作成にまでも着手していました。ゼミの先生は卒業を延ばした方が賢明であると忠告しましたが、Yさんは泣きながら同級生の友達と一緒に卒業をするんだと強い意志を示し、見事にそれを実行したのです。私はその過程をすべて目の当たりにしてきたので、Yさんには頭が上がらない思いです。私はYさんと同じ境遇にいながらも、自分の体調の方を優先にし、自らに卒業を延ばす決意をしましたから…。皮肉な事に、Yさんの卒業後、私のゼミの先生がYさんのゼミの先生に変更になってしまいました。

現在、最も難関であると言われている授業を私が何とか乗り越えられているのは、実はYさんがノートを貸してくれたり色々と手助けをしてくれたからなのです。そのノートを見るたびに、Yさんは本当に熱心に卒業へ向けて一生懸命に頑張っていたんだなぁという事がひしひしと伝わってきて、胸がいっぱいになってしまいます。Yさんは本当に尊敬すべき友人です。今の私にはこれほど卒業に向けて熱くなれる要素はないように思われるので…体力も気力も付いていかないよぅ(>_<)!今はたくさんの不安を抱えながら、いっぱいいっぱい背中を押している状態です。。

Yさんの卒業後、Yさんは一度だけ学校まで遊びに来てくれましたが、それっきり会えずにいます。いつかは会おうねって約束をしておきながら、なかなか会う機会がないのです。でも、メール交換だけは今でも定期的にしています。数々のメールから判断すると、卒業後Yさんの病状はかなり悪化しているように見受けられます。Yさんに「元気?」とメールをした時は、たいていYさんがピンチの最中にいる時が多いのです。一緒に大学へ通っていた頃では信じられないほどのYさんの変容に、私は戸惑いを隠し切れませんでした。あの頃Yさんは、卒業という目標一心で必死に日々を送っていたけれど、いざ卒業をして目標を失ってからは、そのお返しにどっと疲労感と虚無感に駆られ、一気に病状が悪化したようなのです。私はまさにこの状態を恐れています。いつかは自分も同じような境遇に陥るのではないかと…それほどYさんには共感できる部分が多いのです。

卒業後のYさんは、まるで入院中の私と同じように「無茶」な事をいっぱいしていました。無茶といっても、その時は自分が正しいと思ってやっている事なので、その「無茶」を完全に責める事はできないと思うのですが…。けれど、やはり命に関わる自傷行為は誰だってやって良いと考えるはずがなく、それをやってしまう事の心理を私は理解したいと思うのです。実際に経験者なので多少は分かるものの、自分以外の人の心理となると、理解するには難しいものです。けれど友人として、私はYさんの事を大切だと思っているので、Yさんにも自分の事をもっと大切にしてほしい…それだけは確かな気持ちです。私はYさんには笑顔が一番似合っていると思うので…Yさんの「あの頃の自分に戻りたい」という言葉が忘れられません。

月曜日の深夜2時頃に、Yさんから次のような内容のメールが届いていました。入院中に知り合った友人とモメて凹んでいた最中に今度は主治医とトラブルを起こしてしまったようで…発作の恐怖で鬱になり錯乱して、苦しくてお薬を大量に飲んでしまい…「死ぬことに決めた。…これから手首にリスカして薬燃やす。」と。主治医の事を心から信頼していただけに、今回は心の傷が深くなってしまったようなのです。私もバカだから、その日に限って早めに寝てしまい、そのメールに気が付かなくて、翌日起きたのはお昼の1時過ぎ…それから慌ててメールと電話をしたけれど、Yさんからのお返事はなく…言葉に言い表せないほどの罪悪感や無力感に襲われ、その日はずっとYさんからのお返事を信じて待っていました。他の事なんか一切考える事はできませんでした。

その日の夜8時前にYさんからメールがありました。Yさんが無事に生きていてくれた事を確認する事ができて、嬉しくてほっとして涙が止まりませんでした。主治医との誤解も解けたようで、Yさんは落ち着きを取り戻していました。今のYさんはどんな姿でそんな表情をしているんだろう…それさえ分からない事がとても悔しく思えました。Yさんは結局、外科で注射と縫合をしてもらったようです。それを隠さずにちゃんと話してくれたYさんに対して、もっと色々な事を理解して、もっとYさんの力になりたい!!そんな気持ちが湧いてきました。友人である私に何ができるのだろうか…これからもYさんを支えてあげる事のできる存在になれたらいいなぁと、心から願ってやみません。




m a i l



My追加
* HP *  * mail *  * new *  * old *  >>   * menu *  <<