♡--春休み--卒業と就職活動と病気の私♡ |
2003年03月01日(土) |
来年卒業予定の学生たちは、この春休みをどのように過ごしているのでしょうか。私は病気で入院していたために一年間留年をしたので、4月からは二度目の4年生となります。大学によっては、留年をすると同じ学年を繰り返す事になる所もあるけれど、私の大学では、留年の分だけ卒業が延びる、つまり4年生を何度も繰り返す事になります。
3月10日は同級生の卒業式です。本来ならば、私も出席していたはずの卒業式…。退院以来、もう大丈夫と自分の心に言い聞かせてきたものの、実際に当日が近づいてくるとやっぱり不安や寂しさでいっぱいになります。
そして現在の春休み…。街へ出ると、リクルートスーツをビシっと決めて、自分のやりたい事、夢に向って必死に就職活動を頑張っている人たちの姿をよく目にします。本来ならば、私も頑張ってやらなければならない事なのでしょう。けれど、私は就職活動には一切手をつけていません。そして、私の事を知っている人で、その事を非難する人は誰もいません。
一体この体で、社会のために役立つお仕事ができるのでしょうか。そのような理由ならばおそらく、病気を口実にして働く事から逃避しているだけになるかもしれません。それに、それでは私のプライドが許しません。私は、全てを徹底的に頑張らなければ気が済まないという、単なる過度な意地っ張りとも言えるほどの完璧主義な性格だからです。そんな私にとって、同級生との卒業と学生時代の就職活動を諦めるという行為は、とても心痛な決断だったのです。
もちろんその背景には、自分が病気だからという理由が大部分を占めているのですが、例え病気でも、今まで通り無理を通してでも意地でも頑張ろうと思えば、卒業は無理だとしても、卒業後の就職のための準備はできるかもしれません。しかし、無理はもうできない体…無理をしてまた病状が悪化したら再入院…そのように主治医から言われているために、どうしてもここでストップをかけなければならない状態なのです。
私は入院中、主治医に「死ぬから」と言われて禁じられていた事を、それが真実かどうかを確認するために、その限界に挑戦するような人間でした。ですから、もし今でも当時の私のままであれば、おそらく、他の学生たちと同様に就職活動をがむしゃらに頑張って、卒業後も病気である事を考慮せずに普通に働こうと頑張っていくと思います。それが私の本望だったからです。例え病気であっても、人並みに生きていきたいと望んでいたからです。
しかし、病気の体に逆らって、限度を超えて無理をするという事が、自分の体を痛めつける結果をもたらすという事を、必ず後で実際にその痛みから知る事になるのです。それを知ってしまった今はもう、過度に無理をする事はできないのです。例えもしかしたらできるかもしれないという可能性を信じていたとしても、出し切るパワーはできる範囲内に抑える事にして、もうこれ以上病気の自分を傷つけたくないのです。
もちろん、すっきり納得しているわけではありませんが、病気の自分と上手に付き合っていくためには、自分の病気をよく理解してマイペースに生きていく事だと分かったので、とりあえずは自分なりの人生を精一杯に歩んでいこうと決心しました。病気である以上、今まで通り、他の人たちと同様には生きていけない…それは、私と同じような境遇にある知り合いの人たちから教わりました。「病気だから…」その言葉は悲しく思われるかもしれませんが、それをきちんと受け止められなければ、ただ過去の過ちを繰り返すだけで、これ以上前に進めないのです。
大切なのは、何が一番大事なのか…何を一番に優先すべきなのか…それを正確に見極める事だと思います。個々の人生は、そこから始まっていき、一人一人の価値観が違うために、それぞれの人生が個別に独特なものであるという事を再確認しました。何も他の人たちと同様に生きていく必要もないし、私は私、私なりに自分らしく生きていこうと思います。
今年卒業をする人たち、現在就職活動を頑張っている人たち、自分の一番やりたい事、夢をぜひ実現させて、自分だけの唯一の人生を全うしてください。例え思い通りにいかなくても、あなたの人生は途中で消えてしまったりはしないし、いつまでもあなただけのものなのですから。
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