新月の夜に約束しよう
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また今日もボランティアの休日出勤。 私は本当にこのやり方を憎悪している。 用事があるので午前中だけ、と言ったところ物凄い剣幕で怒鳴られた。 実際に出社してみると大した作業はないというのは予想通り。 怒られようがなんだろうが、私は予告通り午後になって会社を出た。
夜は友人達四人と飲みに出掛けた。 一人は転職活動中、私も含めた三人は会社を辞めようとしている。 もう末期的な状態だ。 「岩牡蠣四つ」 「あ、三つでいいです」 「舞茸の天ぷら四人前」 「あ、三人前で」 オーダーにいちいち修正を入れるのは転職活動中のノダさん。 好き嫌いするなと私に言われながら、彼は太刀魚の刺身に箸をつけた。 彼は前日に熊本まで面接に行ってきたのだった。 採用されたらもうこちらには帰ってこないと言う。 私は彼のことが本当に好きで、さびしい気持ちを隠すこともしなかった。 「一緒に来れば?」 出来るものならやっている、と私は笑った。
別れ際はひどい雨だった。 四人で手を振って再会を約束した。 少し前までこの仲間は六人だった。 一人は癌と今戦っている。 もう一人は親が倒れて、田舎に戻っている。 そして、もう一人が遠くへ去ろうとしている。 私はいつも決まって残される側。 ↑投票ボタンです
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