ただし切通しシバリ。 というワケで在住1年を過ぎても相変わらず何も知らん鎌倉。とはいえ、さもありなんという観光スポットはイヤなので多分少しはマイナーであろう場所を散歩してみる事にした。寺以外で鎌倉といえばやはり切通し。かどうかは知らんが狭いエリアに7つくらいの切通しがあるらしくこれはなかなかの高密度(当社比)。ひとつふたつ歩いてみるのもオツというモノではなかろうか。 まずは北鎌倉へ。まっすぐ行っても面白くないので大船駅からバスで今泉というところに出る。前は歩いて行ったが今回は切通しメインなのでその前に疲れてしまうと企画倒れになってしまうためバスを利用。この辺は高級住宅街らしく中にはとんでもなくデカイ家などもあり実に掃除が大変そうだ。という程度の関心しかないんだよね。明月院の前を通って北鎌倉駅へ。電車なら3分で着くところをバスと徒歩で30分。これが通というモノ。通と書いて頭も要領も悪い気の毒な人と読んではイカン。線路を渡り昔ながらの丸いポストを目印に路地に入る。延々と坂を上って行けば勝手に亀ヶ谷坂切通し、と思っていたのだがここじゃねえじゃんよ今調べたら。何とただのハイキング道であった。くそ。だがその時はそんな事も知らずひたすら歩く。けっこうえらい道である。早くも足がキビシイ状態だがそういう運動不足を何とかする事も目的のひとつではあるので気付いていないフリをして歩く。無事山頂に出た。日野俊基とかいう人のお墓と神社があるらしいが横目で見るだけで通り過ぎる。まあこれだけ坂が急なら人死にもでるだろう。そういう事ではないのかな。案内板に従い化粧坂切通しに向う。ここは思ったほどキビシイ道ではなかったなあ。いや、一部濡れていたりしてかなりキビシイ部分もあったのだがそれ以外はフツーの舗装道路になっておりさっきのハイキング道のほうがよほど辛かった。坂を下って鎌倉駅方面に向うと突然観光客の姿が増える。阿仏尼のやぐらなど地味ながら良い場所もあるのだが観光客相手の店が軒を並べなるべくあほらしいモノを売りつけようと手ぐすね引いて待ち構えているのが実に不愉快である。手前のはちみつ屋はちょっと気になるけどね。駅から延びる道沿いに紀伊国屋スーパーなどがあり本当はここで買い物でもして電車で帰るつもりだったのだが長谷という文字を見て考える。まだ歩ける。気のせいか足も回復してきたようだ。もちろんこれは気のせいだったのだが長谷から江ノ島に出てモノレールで帰れば良いと判断しそちらへ向う。さらに途中、浅間神社という寂れた看板を見つけて再び転進。くそ長い階段をモノともせず上る。何とか上に着くと小さな神社というか祠のような佇まい。ここまで来てこれで全部かと怒りかけた時に裏手に山道を発見。迷わず進む。これはもう、完全な山道でどこに向っているのか見当もつかない。突然途切れていてその辺に死体が転がっていても不思議ではなさそう。いや少し不思議かな。狭いがはっきり道だとわかるのでどんどん進むとやや広い山道に合流した。方角からしてこれが大仏坂切通しかと思ったのだがやはりこれもただのハイキングコースだった。くそ。途中からの参加だがけっこう長くキビシイ道で気付いたら靴がボロボロである。やれやれ。安いスニーカーでも買わにゃ。まもなく下山というところで今度は極楽寺という看板を発見し三度の転進。これがもう、ハンパでなく長い階段。再び足が悲鳴を上げ始める。引返そうかとも思ったが進むと戻るとどちらが楽だかわからないので進むほうを選ぶ。痛みは無視して歩く。上り切ると貯水池か何からしく付近の山を眺めながら座れる場所などもあった。一服して坂を下ると極楽寺駅はすぐそこ。さすがに疲れ切ったので江ノ電・モノレールと乗り継いで帰宅。歩行距離多分8Kmくらいだけど平地はほとんどなし。肝心の切通しは化粧坂だけしか通ってなかったという麻雀なら明らかにチョンボの行程ではあったが、この界隈の一面を知る事が出来たような気がするのでまあ上出来かと。次はちゃんと地図を見てから行かにゃイカンね。
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