白馬鹿日記

2004年10月18日(月) 魔女裁判

Winny事件も早3回目の公判を迎えた。傍聴ログやら興味をお持ちの各HP、blogなどでも意見が出揃ったようなので、便乗して書く。ジャンケンといっしょで後出しが楽でよろしい。(笑

てかもう、実は言いたい事はほとんど出揃って、あまり新しい見解はないんだけどね。反対尋問で何が明らかになったかといえば、これはもう予想通りで裁く側のコンピュータやソフト、ネットワークに対する無知だけ。ファイルのタイムスタンプの変更が特殊な知識だと思っているド素人にWinnyのような高度なプログラムの動作を理解できるわけがない。大見得を切っていた暗号解読も結局はハッタリだった事がわかったわけだし、その程度のスキルでWinnyが著作権侵害を幇助しうる機能を有したソフトかどうかを「理論的に」判断する事ができるとはとても思えない。ただ、問題は最終的な判断をする裁判官も同程度、もしくはそれ以下の知識しかない事であり、「使ったらコピーできちゃった」で金子氏およびソフト開発者を犯罪者にできてしまうところにある。頑固親父が理由も聞かずに餓鬼をどなりつける、という漫画やドラマの一場面と変わりない。常にどなられた餓鬼が悪者だ。これは支配者思想であり、江戸時代のお上の発想である。南蛮渡来の御禁制の品はその本質には関係なく、その存在自体が罪なのだ。見せしめにされた金子氏には、あらためて同情の意を申し上げたい。

ところであの、著作物を共有した犯人の特定方法に違法性はないのだろうかね。もちろん、著作権侵害は取り締まるべきだと思う。しかし、特定IPのみに絞って実際に接続してみて云々というのは、電話で言えば盗聴ではないのか。オープンネットワークだから誰がどこに繋いでも良いのだ、というならWinnyに違法性を問う事自体がおかしな話になるのではなかろうかと思うのだが。Winnyは悪くないがそれを作った金子氏が悪い、という事になるのかな。だとすればやはり今回の起訴は「違法な使いかたができると知っていた」とひとこと言えば犯罪者にされてしまうという、技術者にとっては21世紀の魔女裁判に他ならない。勘弁してくれ。


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うるま [MAIL]

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