白馬鹿日記

2004年05月31日(月) 起訴が決まって・・・

Winnyの金子氏起訴で、色々な報道が流れた。腹が立つというより寒気を覚えたね。
なお、引用は http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040531-00000003-mai-l26 から。

まずはこれ。「捜査幹部は逮捕の狙いを「一罰百戒の一言」と説明する。仮に違法な利用を前提としていても、現在の法体系では開発そのものの違法性は問えない。「金子容疑者の処罰よりむしろ、100万人を超える利用者に『開発者逮捕』の衝撃を与えることで、まん延する違法コピーに警告を発することが重要だ」と語る。」
見せしめ逮捕であることをとうとう明らかにしたわけだが、そのためにあえて法を曲解すると宣言しているのである。これはもう、警察が法の番人であることを自ら放棄したに等しい。違法だから逮捕したのではなく、警察のカンに障ったから逮捕したのだ。日本は本当に民主主義国家なのだろうか、法治国家なのだろうかという疑問は以前からあったが、これで良くわかった。少なくとも法治国家でない事はあきらかだ。

「実は、府警内部の反応も分かれている。」そりゃそうだろう。真面目に働いてる、犯罪を防いで安全を守る事を本当に大切に思っている警察官だっているのだ。問題は、そういう良心ある警察官の声が内部の暴走を防げない警察機構にある。無論、監察官という制度はあるが、地方警察本部の捜査方法にまで口を出す事はあるまい。目をつけられたが最後、もう誰も助けられない仕組みだ。

「しかし、捜査幹部は「検察庁とも相談し、半年がかりで準備を進めてきた。証拠は既にそろっている」と自信を見せる。」なるほど、証拠が揃っているにもかかわらず、証拠隠滅の恐れを理由に勾留を延長したんですな。自白させるための嫌がらせだったと公言したか、でなければ証拠が揃っているという嘘をリークしたという事。犯罪者を作り出すプロセスの一端を見た思いだ。

「背景には法務省の強い後押しがあるとされ、本来は道具に過ぎないソフトの開発者についての「ほう助罪成立」という新たな判例を作った上で、「無法地帯」と評されるネット社会への法規制に乗り出したい、という同省の思惑も透けて見える。」これはサイバー犯罪条約を盾にした、ネット上の検閲や表現統制への布石、という事だろう。犯罪者が必要なのだ。なぜこのタイミングで金子氏が逮捕されなければならなかったのか、その理由がこれなのだろう。

こういうコメントもある。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040601-00000115-mai-soci より。
「検察側は「著作権侵害ほう助の意思が開発者にあり、ウィニー自体もほう助するシステムだ」と立証に自信を見せる。」これは警察側の、「開発したから逮捕したわけではない」というコメントと矛盾する。技術者の手からP2Pシステムを取り上げるのが検察の目的なのだろうか。ネットの法規制のためなら技術の立ち遅れもやむなし、という発想は危険だ。ささいな手柄と引き換えに日本の将来を左右してしまう。だいいち本当に著作権保護が目的なら、P2Pを撲滅してもしかたがないのだ。

さらにこれ。「京都地検は31日午後の会見で「ウィニーは大半が違法コピーに使われ、被告自らも違法コピーにしか使っていない」などと指摘した。」 http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/shakai/20040531/20040531a4190.html より。
たしか金子氏はダウンロード専用Winnyをつくっており、それが著作権侵害を認知していた証拠だと言っていたはず。明らかに180°違う事を言っておる。呆れてモノも言えんぞ。そこまでして犯罪者をでっち上げたいのか?恥を知れ。

あまり深刻な話ばかりでもつまらないので、笑えるヤツも。 http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200405310029.html より。
「99年10月に創刊され、ウィニーの紹介もしてきた上中級者向け雑誌「ネットランナー」発行元のソフトバンクパブリッシング広報は「ウィニー自体は違法ではないと考えるが、著作権法違反が広がっていると認識しているので、違法だと思われるファイルのやり取りは掲載せず、使用方法の紹介にとどめてきた。今後も倫理的な編集方針を守る」としている。」
ちなみにこの本の8月号の見出し。
「激生ぶっこぬき」「あれも欲しい。これも欲しい。ネットにあるもの全部欲しい。欲望をむき出しにして、自分が欲しいと思ったものを根こそぎぶっこぬくのは、ネトラン者の正しい姿だ。そんな欲望に忠実な人のために、ネットから根こそぎぶっこぬく最新のテクニックを徹底解説するぞ。これを読めば落とせないものは何もない!」
ここまで平然とやられてはもう、笑うしかない。

「本ソフトが犯罪に使われるとほう助で逮捕されてしまいますのでしばらくの間公開を停止します。」そう宣言して自作ソフトの公開を停止してしまうページがあらわれた。はやくも逮捕・起訴による悪い影響が出てしまった。まあ、警察や検察にとっては痛くも痒くもないんだろうね。どうせソフトの事なんて何も知らないんだろうし。


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うるま [MAIL]

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