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2002年04月29日(月) |
できるって、なんだろう? 「able」 |
とあるサイトで紹介されていた映画、「able」を観てきました。
一言でいうと、知的障害をもつ二人の少年が、
アメリカでホームステイをしたときのドキュメンタリーです。
すごく感動しました。しょっぱなからもう、涙目うるるん。
でも誤解してほしくないのですが、単純なお涙頂戴の映画ではないのです。
そんな映画だったら、最初から観に行かなかったし。
19歳のゲンくんはダウン症。
17歳のジュンくんは自閉症。
とりたてて優れたところのない彼らが、アメリカで
バスケットボールや仕事や学校や乗馬などを通じて、
さまざまな体験を積み重ねて成長していく様子が
丁寧に綴られていきます。
ホームステイ先のキャサリンとマーク夫妻が、
暖かくそして辛抱強く、ゲンくんとジュンくんを見守っている様子が
とても素晴らしいと感じました。
英語もなにも通じない少年を受け入れるのって、
とても大変なことだと思うのですが。
そして、彼らは知的障害については知らなかったというのに。
キャサリン夫妻の家に来た最初の夜、
その家で飼っていた猫に、おそるおそる手を伸ばして、
少年たちがそっと猫の毛並みをなででいた様子が印象的でした。
気後れしながらも、ゆっくりと心を開いていく二人の
象徴的なシーンだったと思います。
障害があるといっても、ゆっくりあせらずに教えていけば、
彼らは大抵のことをやりこなせるのです。
「Good Work!」
キャサリン夫妻も、ボランティアの人たちも、
何回もそうやって声をかけて、二人を励ましていました。
私の幼馴染の妹が、知的障害をもっていて、
幼い頃、ときどき一緒に遊んだこともあったけれど、
同じように遊べないってことで、
あんなにもじっくりと向き合えなかったことを、今改めて後悔した。
彼女も、自分の思うように喋ったり遊んだりできないことで、
しゅっちゅうイライラしていたことはわかっていたのに。
実際は映画で見ているよりも、ずっとずっと大変なことだと思います。
若くて綺麗だった、幼馴染のお母さんも、
あっという間に疲れた顔をした、シワの多いおばさんになっていきました。
それでも、いつかみんな、当たり前のように一緒に暮らしていける、
そんな可能性を感じさせてくれる映画でした。
ロードショーは4月26日までだったのですが、
好評のため、5月いっぱいは10:30の回のみ上映されるそうです。
場所は青山のイメージフォーラムというミニシアター。
渋谷駅から宮益坂を上がって、スターバックスのある角を
右に曲がってすぐの場所です。
当日の朝、シアターの窓口で整理券を配っています。
100人も入らない小さな劇場なので、少し早目に行かないと
座れないかもしれません。
今日も立ち見が出るくらいの盛況でしたから。
機会がありましたら、そしてもし、興味がありましたら、観てくださいね。
<余談>
明日、朝6時50分発の新幹線で、京都に行くんですが、
マジ寝過ごさないか心配な私。
無事に到着できるかどうか、祈っていてください…。
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