二人のこども - 2002年05月10日(金) なんか、時事ジャンルになりそうではあるのだが... 子供の姿は哺乳類の本能に直接響く。森繁久弥は「動物と子供とは競演したくない」とのたまわったそうだ。 んで、いつまで生きているのか興味ある老人の話はさておいて、 朝のTVに現れた二人の子供です。 一方は、領事館の門の中で泣き叫ぶ子供、 ああなることを計算してとったのならば、たいした監督ぶりだと思う。アカデミーをあげたくなるほど、インパクトがあった。朝っぱらからうるうるしてしまった。 もう一方は、雅子嬢の腕の中であやされる子供。(こっちはどうでもよかった) 片や、人生と命を賭して自分と家族の未来を切り開こうとした家族、 片や常に祝福され衣食住に不自由することのない生活を約束された家族、 二人の生き方にはスタートラインで大きな違いがある。人生なんて良し悪しではないとは思うのだが、すべてなげうって他国に行こうとする生活は本人たちにとって決して幸福なものとは言えなかったに違いない。 スタート時点でこれだけの差が出るというところに、激しい矛盾を感じてしまう。 もひとつは、警官に取り押さえられる幼い子供をつれた女性よりも館内に入った男を追いかけるほうを優先した、かの領事館職員。 女性が警官に取り押さえられるのを見て安心して、男のほうを追いかけたんだろう、と想像してしまう。制服を無条件に信頼し、上司に服従してきた生き方があそこに現れたのだなと思い、彼の価値基準の歪みに同情してしまった。 まぁ、国境なんてなくなればあんな騒ぎはなくなるのだけどね... ...
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