Sun Set Days
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2003年09月14日(日) I say a little prayer+『トゥーム・レイダー2』

『トゥーム・レイダー2』を観た。仕事が早く終わったので、後輩と3人で近くのシネマコンプレックスの先行ロードショーに行ってきたのだ。
『トゥーム・レイダー』シリーズは、言わずとしれたアンジェリーナ・ジョリーの魅力爆発の冒険アクション。大きなスクリーンで観るにはぴったりな作品で、前作が結構好きだったので観に行ってきたのだ。
 今回も世界を股にかけたアクションの連続だったのだけれど、個人的には前作の方がよかった。
 もちろん、きっと『3』も製作されるのだろうなと思いながら。
 また、いよいよあと数ヶ月に迫っている『マトリックス レボリューション』の予告もやっていて、3部作もついに完結するのかとまたもやちょっと楽しみな気持ちが増えていく。

 それにしても、前に『リローデッド』を観に行ったのもそんなに昔のことのように思えないのに、もうすでに9月も半ばなのだ。時間の流れるのは早いなと思う。そして、時間といえば時間をどう過ごしていくのかについては人それぞれに考えるところがあるとは思うのだけれど、最近ちょっと考えさせられた文章があった。
 
『日経ビジネス』の9.15号にファーストリテイリングの柳井会長の最近の発言を1ページにまとめた記事が載っているのだけれど、その中にある文章だ。


「私は計画や目標というものが経営には絶対に必要だと思っている。ほとんどの日本企業はそこが抜け落ちている。形式的には計画を立てるが、『環境変化によって、売り上げが自然減になりました』などと他人事のように言う。だから、成長できない。目標を従業員に示したうえで、全員の意識をその達成に向かわせる。それが経営者の役割だ。」


 この文章を読んで納得させられるとともに日本の企業にそこが抜け落ちているのなら、日本企業を構成する日本人にも同様のことが言えるのかもしれないと思ったのだ。自らのことを省みても目標や計画についてどれだけ具体的に考え、そこから逆算した行動レベルにまで落とし込むことができているだろうと考えてしまった。もうちょっとわかりやすく言うと、たとえば、いまの文章の「経営」の部分に「個人の人生」を当てはめてみると、たとえばこんなふうになると思う。


「私は計画や目標というものが人生には絶対に必要だと思っている。ほとんどの日本人はそこが抜け落ちている。形式的には計画を立てるが、『周囲の環境によって、いつの間にこうなっていました』などと他人事のように言う。だから、成長できない。目標を自分の中に強く持ったうえで、意識をその達成に向かわせる。それが自分の成長のためにしなければならないことだ』


 もちろん、時間は誰にとっても等しく流れるし、人生は誰だって一度きりだ。それでも、その中で自分が何をしたいのかということは普段なかなか根をつめては考えないし、つい楽な方へとゆるやかに(あるいは無意識に)軌道修正をしがちなものであるのかもしれない。自分も含めて多くの人はえてしてそういうものだ。そしてそれなら成長することはなかなかに難しいことになってしまうのかもしれない。
 けれども、同じ時間を目標を持って、計画を立てて進んでいく人もいるのだ。そこにある違いはささやかなものかもしれなくても決定的なものだ。行動をしていることとしていないこととの間には僅かかもしれなくても、深い谷が横たわっている。ただ、だからといっていま進むことが出来ないでいる人もきっかけ次第で、意識次第でいつだって歩きはじめることができるものでもあると思う。やり直しがきく(道によってはやり直しがきかない地点はもちろんたくさんあるけれど)というのはこの長い(あるいは短い)やっかいな道の便利なところかもしれない。
 よく人生は道を進むことにたとえられているけれど、この道は歩いていたら出てくるたくさんの脇道や枝道のどれを選ぶのも、歩くのも立ち止まるのも、あるいは走るのも、乗り物に乗ることもきっと自由だ。もちろん、選んだ道や道具に対してそれぞれ努力なりが必要になってくるのだろうけど。そして、それだけ自由度が高いその道なのだけれど、だからこそどこを目指しているのかということを知っているというのはきっととても大切なことだ。たとえスポーツカーで走り回っても行き先を知らなければ決してどこにも行き着かないし、いつかガソリンだって切れてしまう。けれども目的地がわかっているのであれば、たとえ歩いているのであってもいつかはたどり着くことができる可能性が高くなる。もちろんたどり着くことができる保証はどこにもないけれど、少なくとも可能性は高くなる。

 そしてそれが感じられるようになると、歩き続けることも楽しくなってくるのかもしれない。

 先日の旅行はただの観光旅行だったのだけれど、それでも普段いる場所から遠く離れて、いろいろなことを考えたりしていた。人生は一度きりで、見ることができるものも知り合うことが出来る人も、何かを形にすることも、限られたものでしかないのだということをはじめて訪れた街で古い建物に囲まれた道路を歩きながら、いまさらながら実感させられた。もちろん、すべてを見たいとは思わないし、多くの人と知り合いたいわけでもないし、何もかもを形にしたいわけでもない。それも思った。けれど、確実に言えることは、いくつかのものは見てみたいし、少ない数かも知れなくても知り合っていたい人はいるし、何かは形にしたいなとも思う。そういった漠然としたところから目標(というよりも小さな願いのようなものかもしれない)を再認識することが出来て、じゃあそこから具体的にはどのような行動をする必要があるのだろうと考え、実際に少しずつ行動に移している。もちろん、焦ったり気合いを入れ過ぎると長く続かないので、少しずつ少しずつ。

 人生は一度きりで、いまでも他愛のないことでいつだって幸福にはなれてしまう。けれども、そこにちょっと目標を加えて混ぜ合わせて、もうちょっと幸福になるために頑張ってみるのもいいかもしれないと思った。
 いつもそんなことを考えているわけじゃないけれど、そんなふうに思ったのだ。


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 お知らせ

 世間的には3連休ですが、もちろん明日も仕事です。


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