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2002年12月22日(日) 『パイナップルヘッド』

『パイナップルヘッド』読了。吉本ばなな。幻冬社文庫。再読。
 吉本ばななが1994年から1995年にかけてananで連載していたエッセイ集。最近は職場と部屋の往復に終始しているので、部屋でちょっとずつ息抜きに読んでいた。その中にNECのCanbeという昔あったパソコンをもらっているところがあって、「なつかしい……」と思う。昔は98とかが全盛だったのだ。時代は変わる。あの頃には携帯電話やインターネットやWindowsがここまで普及するなんてSF映画のように遠いものだった。それなのにいまではパソコン雑誌にはブロードバンドとか光ファイバーの文字が溢れているし、本当にノートのように使用できるタブレットPCというものまで登場しているわけだし。

 エッセイの中で一番笑ったのはこの部分。


 中央の広場ではJACのみなさんが、「その百両をよこせ!」「これは渡せん!」などと言って激しく斬り合っている。
 ところでこの村の売店や食堂では、すべてのお金が「円」ではなく「両」で表示してあるのだが、単に円を両に読み変えるだけのことなのだった。
 まなみ(仮)が「うーん、ここの売店には『カレー、おいしいよ! 五百両』と書いてあるのに、あちらの広場では百両のことで殺し合いをしている。」とつぶやいたのが忘れられない。(183-184ページ)


 あと、吉本ばななのエッセイを読んでいてよく思う疑問が、秘書をしていたナタデヒロココってどんな人なのだろう? というもの。


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