Sun Set Days
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2002年12月04日(水) 引越し終了

 この数日の間に、横浜市某区から某区へと引越しをし、憧れのSUICAを買い、そして部屋の中はまだ段ボールで溢れている。
 今日は髪を切りに行って、区役所まで転入届を出しに行って、新しい職場に挨拶に行って、電話がようやく通じネットができるようになったのでSo-net経由でのフレッツ・ADSLの申し込みをして、それから荷物を整理しているのだけれど、なんだか段ボールを開ければ開けるほど部屋の中が混沌を極めていくような気がして、ちょっとだけ複雑だ。
 けれどもまあ、掃除は一度たとえばスタート地点が0だとすると、途中で−10くらいになって、最後には+10になったりするものだとも思うので、黙々と身体を動かしていたわけなのだけれど。
 そして、片付くまでまだまだ時間がかかりそうなので、荷物の整理はちょっと休憩して、久しぶりにDaysの更新を。


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 引越しには利点はいくつかあると思うのだけれど(欠点もいくつかあるように)、そのうちのひとつは部屋の中の荷物の棚卸というか、自分が何を持っているのかということをあらためて知ることができるということだと思う。たとえば、一度クローゼットなり、押入れなりにしまってしまった荷物というのは、それが段ボールの中にでも入っていたらなおさら、普段はまず開けることはない。年末の大掃除でも、それは段ボールに入ったままの状態で放っておかれるのが常だと思う。
 けれども、引越しの場合部屋の中の荷物はすべて取り出さなくてはならないから、そのときについでにと段ボールの中に何が入っているのかを確かめてみたりする。すると、そこには存在すらすらすっかり忘れていた思いがけないものが入っていたりして、自分がそんなものを持っていたのだと再認識することができるのだ。そして、場合によってはそれを段ボールから取り出して、目に付くところに置きなおしたりすることもあって。

 一人暮らしももう少しで10年になろうとしているので、もうすでにいろいろなものがある。社会人になるときに実家に送り返さなかった物なんかは、結果としてかなり長い期間僕と一緒に移動していることになる。そういうことを考えるとなんだか不思議な気がする。たとえば、学生時代に斜めがけしていたカジュアルなバックは、いまでもまだあって、小さなポケットの中に以前捨て忘れた当時の映画の半券とか、そういうものが入っていたりする。すると、なぜかそのときのことを思い出したりもするのだ。誰と一緒に行ったとか、どこの映画館だったとか。

 たくさんの物が、この10年間の断層のように、様々な側面を示し、象徴している。本とかCDはさすがに覚えていないことの方が多いけれど、他のものの場合は、それをいつくらいに購入したのかということを結構覚えているから、記憶も思いがけず鮮明になりやすいような気がする。
 そして、これは大掃除なんかのときにも共通することだと思うのだけれど、それぞれのものに対して、蘇る記憶をたどりながら片付けたりするので、やけに時間がかかってしまうのだ、きっと。

 あと、今回の引越しは彼女に結構手伝ってもらったのだけれど、箱に詰めてもらった本とCDを再び棚に出してもらったときに、自分とは全然違う置き方になっていたのがなんだか不思議な気がした。思いがけずおもしろいなと思ったのだけれど。


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 引越して一番近い大きな街が横浜になったので、いろいろと足りないものを購入するために東急ハンズに行ってきたのだけれど、そのとき、西口から歩いて3分ほどのところにある骨付鳥の「一鶴」という店に入った(彼女が行きたいと話していたのだ)。
 それが、大当たりだった。「一鶴」は落ち着いた間接照明が印象的な店内で、「おや」と「ひな」の2品を中心にした骨付鳥のみを食べさせる店だ。「おや」は歯ごたえのあるかための肉で、「ひな」はやわらかい肉。
 僕は今回は「おや」を、彼女は「ひな」を食べたのだけれど、かなりおいしくてしばらく会話がなくなるくらい。
 しかも帰り際に黒くて薄い「一鶴」オリジナルの手帳ももらい(年末のいまだけ配っているみたいだ。ダイアリーに店の地図なんかが載っている)、それをぱらぱらとめくってみる。
 するとなんと、香川県の丸亀が発祥の地であるということが書かれていたのだ。
 丸亀市!
 僕はかつてアップしていた出張時代の記録「500 days」の中でも、丸亀市が大好きな町であると熱く語っていたほどなので、この偶然は本当に嬉しかった。しかも、高松市など香川県に6店舗構えている「一鶴」は、県外では今回訪れた横浜店しかないそうなのだ。
 なんだかそれを知って二重の意味でとても得した気分だった。値段も味と比べたら全然安いし(「おや」が930円、「ひな」が780円)、ビックカメラのはす向かい、ダイエーの並び(西口側)にあるビルの6階にあるので、お近くの方はどうぞ。もうたぶんすでにとても有名な店なのだと思うのだけれど、これは外食で久しぶりに新鮮においしい! と思えた店だったので。

 ただ、もらったはいいけれど、この薄い手帳は実際使うのだろうかというのは自分でもまだちょっと決めかねているのだけれど……。

 引越しに絡んで、まだまだ書きたいことはあるのだけれど、まずは荷物の整理を。


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 お知らせ

「一鶴」にはホームページもあります。

 http://www.ikkaku.co.jp/


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