ばななの「体は全部知っている」を読み終わってすぐにまた再読しています。 これは久しぶりです。読了するとすぐに再読する事は最近全然なかったので、自分でも驚いています。私は今ばななの言葉を欲しているのだろうか。 この人の物語は不倫がよく取り上げられたり、おばあさんの話があったり、家族がバラバラになる事が多い。でも、嫌だとは全く思わないのは何でだろう。特に不倫の話だったりすると、嫌悪感が強く出てしまう事が多いけれど、この人の書く話は嫌悪感を感じない。褒められた行為ではないし、賛成もしないけれど、ストンと受け入れてしまう。他の人が書く不倫の話は読んでいてイライラする事が多い。神経質な女の人ばかりが登場するからなのかもしれない。書いている人も女の人なんだけれど、その人がもし不倫したらこんな感じになるのかな… なんて考えたりもする。でも、そのイライラする不倫を書く人は他の作品でもイライラするので、物語どうこうではなく、その人に対して私はイライラしているのかもしれない。
あまり短編集って好きじゃないのですが、ばななの短編集は好きです。書きすぎないのがいいのだろうか。 何故好きなのかは自分では理由は解りません。 ばななの長編も勿論好きですが、他の作家さんでは短編集は殆ど読みません。次から次へと話がコロコロ変わるのって気持ちの切り替えが出来なくて、戸惑ってしまうからなのです。 話の余韻を楽しみたい方なので、長編をガッツリと読んで、暫く余韻に浸るのがいい。パラパラと読み終わった頁を捲って気になったシーンを確認したりするのも好きです。決してすぐに読み込むのではなく、パラっと世界を見たい、確認するのが面白い。 短編だと「終った、はい次!」というのが強く感じられてしまって、1作品読んだら休憩する。1日経って次の作品を読んだらまた休憩する。というパターンになりがちなので、疲れてしまったり、読みたいし、1つの世界を楽しみたいのに短編だとせっかちな気持ちになってしまうから、なるべくなら長編… 1冊につき1作品の物語を選ぶようにしています。 が、ばなな作品はそれがない! という事に今更ながら気付く(笑) 本当に鈍いと自分でも思いますが、ようやく気付いたのですよ。 これからはばなな以外の短編は今まで以上に買わなくなるかもしれないなぁ。今までは好きな作家さんの短編なら買って読んでいたけれど、読まなくなるかもしれない(笑) 極端な性格していると自分でも思いますが、短編を読んだらいつも凄く疲れてしまうから仕方がない。何でこんなに休憩をして読んでるんだろうと思っていたけれど、好きな作家さんの作品だから… と無理していた事に気付いてしまったらもう読めないもんね。 そういや、子供の頃から短編集を買って読む事はなかった。いつも1冊で1作品の小説ばかりだったし、長ければ長い程惹かれていたものだ。
実は友達から薦められて買った短編集も読めていない。読んで行く内に疲れてしまって読む気を全く無くしてしまい、放置してる本があったりする。 買ったからには読みたいし、薦められたから読んで話をしたいんだけどね。
でも、何でばななの短編集だけはストレスを感じずに読めるんだろう。不思議だ。
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