歯車が上手にかみ合わない。彼は優しい。それは間違いないと思う。でも、その優しさはいつも小さじ一杯分で、欲張りな私が大さじを求めてしまうと、するりと拒絶される。私に宿っているかもしれない命を盾に、あなたを責める気はないから、不機嫌になるくらいなら、私の世話は一切焼かないで欲しい。昔から優しさの方向がずれているのは、判ってたし。