2011年03月29日(火)
311のこと/家へ
*3月11日、横浜でのできごとを 自分の覚え書きとして描いています。
すれちがう近所の人たちとことばをかわしつつ家へ。 停めていた自転車が倒れていたので、まずそれを起こし。 ドアを開けて家の中に入ると、引き出しやドアがみんな開いてる。 それを閉めながら奥へ奥へ進み 棚の中で食器類が、将棋倒し状態に倒れてるのを発見。 でも割れているのはなし。よかったー。 机の上のペン立てが倒れて中身がこぼれてるくらいで、 ざっと見たところ、大きく壊れた物はなにもない模様…
ところが、そのとき気づかなかった、 「大きく壊れた物」がふたつ、後日発見されました。 この話はまたこんど。
iMacのモニターとテレビは、東から西へとお辞儀したように傾いてました。 食器棚も、東から西へ2センチほど移動して 冷蔵庫にぴったりくっついたかたちになっていました。 東→西に、大きな力がかかったようです。
家の状態を大急ぎで確認した後は まず、水を鍋・風呂などにためました。 水とガスは大丈夫でしたが、今後なにがどうなるかわからないなあと思って。 次に、スーパーでもらってきた氷を冷凍庫に入れて とっておいた保冷剤を冷蔵庫に。 (保冷剤、断捨離しなくてよかったー) これで生ものは、停電がしばらく続いても大丈夫かな…。 それから貴重品をまとめ、懐中電灯をかき集め。
防災意識。 みなさん、非常持ち出し袋って、用意してましたか? うちは…作ってませんでした。 気にはしてたけど、なんにも準備してなかった。 唯一持っていたのは、手回し充電式ラジオ。 これがあれば携帯にも充電出来るしー。 と、思ったんだけど… 今回、スイッチ入れてみたら…ラジオ動かない!こわれてる! 携帯の充電もできない!だめすぎる…。
ということで、情報は携帯のワンセグとツイッターのみを 電池の残量を気にしながらチェック、となりました。
ワンセグで最初に見たのは、見慣れた名取市が 水にのみこまれていく画面でした。
私はこの数年、仙台市〜横浜市〜郡山市〜横浜市、と 転々としていました。 父方の田舎は宮城県、母方の田舎は茨城県、義理の父は福島県。
よく知っている場所が、たいへんなことに。 でもみんながどうなっているのか、わからない。
横浜駅近くにでかけてる夫とは、なかなか連絡がつかない。 電車がすべて止まっている今、どこにいるのか。
携帯の電池はもう切れそう。
そして、電気は復旧しないまま、部屋はどんどん夜になっていく。
そんななか、私がしたこと。
ほぼ日手帳の、10日と11日の見開きページの 端から端まで、びっしりと。懐中電灯の明かりをたよりに。 この時ほど、いっぱい書き込める手帳のありがたさを感じたことはなかったかも。 書くことに集中することで、ひとり暗い無音の部屋にいるこころぼそさを 少しだけ忘れることができたのでした。
夜9時前に、2時間半歩いて夫が帰宅。 湯たんぽ入れて暖めておいた布団で、すぐ就寝。 (暖房は電気だけなので、すごく寒かった) 日付が変わる頃、電気が復旧。 テレビをつけて… あまりのことに、言葉がありませんでした。
そんなふうにして、あの日は終わりました。
なにか感想がありましたら、ツイッターで。
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