解放区

2014年12月08日(月) ニューオーリンズ

自分の手元に捨てられないでおいてある旅行ガイド「ニューオーリンズ 2008年度版」。旅行で行くはずだった場所は、結局行けないまま人生の宿題となってしまった。

社会人になってから、休暇の度に海外旅行に行っていた。台湾、カナダ、ベトナム、ラオス、中国、などなど。そして、その年はアメリカのニューオーリンズに行くと決めていた。

アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズ。アメリカ南部に位置する街で、長い間フランス領であった街。そしてジャズが生まれた街。黒人のソウルフードが息衝く街。そして、本場のケイジャン料理が食べたかった。


てめえが住んでいた沖縄県名護市東江の海岸沿いにケイジャン料理の店があった。仕事を終えてそこでよく一杯飲んだものだった。それはまさにニューオーリンズのソウルフードで、いつもこんな沖縄の方田舎のまちの外れによくもこんな店があったものだと感心していた。

ご主人はニューオーリンズの出身で、奥さんが沖縄の方ということで店を出していたようだ。

名護の街はとても面白い街だった。沖縄っぽくて、沖縄っぽくない。沖縄にある「市」の中で、唯一と言っていいほど市街地に米軍基地がない街だった。だからアメリカナイズされている部分はほぼなかった。その代わり、昔ながらの沖縄が残っていた。

その一方で、ケイジャン料理の店もあるくらいな多様さがあった。小さな街にもかかわらず東京で修行してきた本格的な寿司屋が複数あったり、台湾人の経営する本格的な中華料理屋があったり、一見さんお断りの看板のないイタリアンがあったりケイジャン料理もあったり東西南北のインド料理を網羅したインド料理屋があったりととても面白い街だった。

その一方であぐー料理専門店もあり。あぐーは沖縄の代表的な豚と認識されているが、それを保存しブランド化したのは名護である。

麺好きとして忘れられないのは、名護のバスターミナルの近くに「香菜ラーメン」を売りにしたラーメン屋があったこと。香菜の香りを生かしたラーメンは好き嫌いを選ぶと思うが、これが沖縄の一地方都市で味わえるとは本当に感動したわ。

話が飛びに飛んでしまった。というわけで、元に戻る。


ニューオーリンズに行けなかったのは、親父が倒れたからである。まったく外国旅行どころではなくなってしまったし、今後も行けるかどうかわからなくなった。まあ、それも人生やな。でもいつの日か行ってみたいと思うぜ。





てめえの大好きな曲を、ボガンボスとソウルフラワーユニオンが演奏している。正直これは神。何が神なのかは、また今度。


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い・よんひー [MAIL]

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