☆★☆ たぬきの嫁 ☆★☆
あたしは、背中が 大好き でもあり 大嫌い でもある。
相方サンの背中は、広くてデカイ。
急に身長が伸びたもんだから、背中に傷?がある。
横に何本も線のように傷がついている。
相方サンは、その背中の傷がキライらしい。
でも、あたしはその傷にキスをする。
「この傷もスキだよ」と言って・・・・。
あたしは、相方サンの背中がスキだ。
あたしは、後ろから抱きしめて座るのがスキだ。
あたしよりもデッカイ相方サンを後ろから抱きしめる。
見えるのは相方サンの背中だけ。
広い背中に頬をつけ、力いっぱい抱きしめる。
あたしの力でビクともしない相方サンの体。
抱きしめながら見える相方サンの背中はスキだ。
一緒に寝るとき、たまに背中を向ける相方サン。
寝返りをうって、あたしに背中を向ける。
そんな背中は、大キライ。
いやに小さく見えてくる。
そんな背中は、大キライ。
スゴク寂しくって、悲しくって、あたしも背中を向ける。
ちょっと涙をこらえながら背中を向ける。
相方サンの背中を見たくないから、背中を向ける。
相方サンにも、寂しい気持ちをわかってほしくて、背中を向ける。
大っキライな背中。
あたしに、背中を向けないで・・・。
ちゃんとあたしを見て・・・。
あたしを抱きしめて・・・。
そっぽを向かないで・・・。
不安になるから・・・。
寝ている後姿を抱きしめても、切なくなるだけ・・・・。
嬉しくない・・・・。
幸せじゃない・・・・。
寝るときは、背中を向けないで・・・・。
あたしのキライな背中・・・・。
ほんとは大スキな背中なのに・・・・。
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