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2004年02月23日(月) Factory38(樺地・跡部)


 迫ってくる雲に気を取られ、彼はあの人の言葉を聞き逃す。
 いつものように眉をひそめたり、口の端を歪めて非難するように見る事もなく、表情も変えず、空を見上げたあの人は、あぁ雲が出てきたなと言う。
 
 これから降ると、明日の朝

 そこで口を噤み、あぁもういいんだと独り言のように呟くのが聞こえた。

 その小さな声は内側に入り込むと冷たく固まり、顔や手に吹き付ける風よりも、彼を凍えさせた。





★メモ★




 

 

 

 

 

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樺地景吾
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