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2003年08月22日(金) ■ |
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小ネタSSです。 |
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きょおはみんなで『かいてんずし』にいきました。(y@kuto)
HiHuMi、colon@、y@kuto、パイオニア2のことをまだよく知らないnewman三姉弟の社会勉強もかねて。
「わぁ、すごい。なんかぐるぐる回ってるよ!」 HiHuMiが弾んだ声をあげてベルトコンベアに顔を寄せる。 小さな皿に二つずつ載せられた『寿司』。 屋敷で『手巻き寿司』や『ちらし寿司』なら食べたことがあるが、『握り寿司』は三姉弟にとって初めて見る食べ物である。 「オスシってコレのこと? おいしい? お魚なんだよね!」 「すげえ! 取ってもいいの?」 赤い瞳を輝かせて手近な小皿に手を伸ばしかけたy@kutoを。 「待て!」 JUNの鋭い声が遮る。 三姉弟がビクッと動きを止めて振り向く。 「いいかy@kuto。これは一見ゆっくり回っていて取りやすいもののようだが…実はそんな甘いものではないんだ」 「甘いものじゃないのか?」 「迂闊に触れれば指を飛ばされるぞ」 「「「!!」」」 「よく聞け三人とも。回転寿司というのは見かけほどカンタンな食べ物ではないんだぞ。自分の腹の空き具合や財布の中身との兼ね合い、なるべく新しい寿司を取るために周囲の状況をよく判断して、ときには待つことも必要だしどうしてもならインターフォンで注文もしなければならない…食事の間数限りない選択肢を突きつけられ続けそれを迅速に判断することを求められる過酷な食べ物なんだ」 「そ…そんなに大変なものなの?」 HiHuMiがあからさまに怯えた表情を見せる。 JUNはもっともらしくうなずいて続ける。 「特に重要なのは、皿の色だ!」 彼がびしっと指した皿を真剣そのものの表情で見つめるこども達。 「色の違う皿を間違えて取った場合それ相応のペナルティを課されることになる…よく目を開けて、流れてくるものをじっくり見極めて、瞬間瞬間に後悔のない対応を…」 「ああもういいからどれでも食えよお前ら!」 HALKILEEKは流れて来る皿を片っ端からテーブルに取り置いていった。 「何も知らないこどもに妙なことを吹き込むんじゃない! 三人組の知識がおかしなことになってるってわかったらゼロフォーの怒りを買うのはお前だぞ!」 「いや、外食時と言えどもハンターズとしての心得をですねえ」 「心配しなくても、全部はーくんが出すから何をどんだけ取っても大丈夫だよ」 「出すことは出すがネタだけ剥がして食うのはよせHARUKI」 「て言うかさび抜き頼まなきゃHiHuMiちゃん達食べられないでしょ!」 「あ…」 「まったくもう役に立たない子!」 「……!!!(すごい衝撃)」 「じゃあわさび入ってるのはオレが片付けますね。お前達、とりあえず玉子とか稲荷とかから食べてみろ」 「食べてもいいの?」 「ハルキリさんのおごりだぞ」 「わあい! ありがとうハルキリおにいちゃん!」 「俺は…俺は役立たずなんかじゃ…(ぶつぶつ)」 「JUN君、プリン頼んで」 「もうデザートですか…?!」
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パイオニア2にそんな店があるかどうかは知りませんが…(オフィシャル的にはなさそう。)『回転寿司ネタ』自体は前々から書きたかったのでちょっとさわりの部分だけ。 もっと他のキャラも出て来たら話が長くなって息子(兄)が不幸になったり不幸になったり不幸になったりします(不幸なりっぱなし)。
いやほんとに息子(兄)は呼吸をするように不幸になるなあ。
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