- 諸行無常 -
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| 2004年10月12日(火) | と或る車の諸事情日記 |
先日、縁有って俺の手元に13年前のボロボロ中平のコラードがやってきた。
平行物なので実際、実走改ざんが成されている事が多いのが中平。
色んな意味で怖いこの車。
（新平＝新車平行。中平＝中古平行の意）
US１オーナー、国内2オーナー使用でメーターはマイル表示にCA仕様のサンルーフ。
（US西海岸向けはサビが多いのでルーフ付きは×なのが定石）
おまけにサビがきているルーフにはヤレた内張りがしっかり揺れ膨らむ。
ホイルキャップは一つ無いし、バックミラーはヤレ過ぎ、リアの社外製マフラー追加に伴いリアバンパーアンダースカートはカットされ
エアコンのフィンは折れ、フォグは断線、ホーンさえ鳴らない。
元来この車自体がクレームの対象車両として敬遠されていた車種だ。
この車、唯一救いなのは、バッテリーが今年メンテフリーに変えられていた事。
そしてUS仕様のみに追加されていたオート・シートベルトが生きている事
サスがまだイカレて無い事、ボディが車庫保管の為「比較的」綺麗だった事、
内装が「比較的」綺麗だった事、等などだ。
元々この車は名車ポルシェ944（ポルシェ最高の水冷直列4発）をカモる為に開発された
フォルクスワーゲン社、最初で最後のスポーツ・クーペ。
日本ではこの車両は1988年に開発された後90年に初めて輸入が開始された。
VWシロッコの後継車として発売されたコイツは、欧米で高い評価を受け当時価格443万円という価格ゆえに
国内では７年間でわずか８２５台のみの販売に留まった。
しかし有名コーチビルダー、カルマン社のデザインによる挑戦的デザインと
余り有るそのエンジンは当時のVWファンの度肝を抜いた。
1.7リッターSC付き直4SOHCの独自エンジン、Gﾗｰﾀﾞ160PSを筆頭に2.9リッターV型6気筒のVR6190PS、ダブルカム1.7リッターの135PSなどを
順々に発表したがその間、僅か数年だった。
GOLF�兇魎靄椒灰鵐檗璽優鵐弔乏�発されたせいか「ｺﾞﾙﾌ感」が抜けないのは否めないが、シートに座って見るとそのイメージは解消される。
やや腰高にも感じる弱バケットなシートからは前後のオーバーハングが短いにも関わらず
邪魔するピラーによって視界が妨げられ、不快にも関わらずそれはスポーティさを感じさせられる。
以前知人の横に乗った事のあるアルファ155ﾂｲﾝｽﾊﾟｰｸのそれに似ていた。
但しシートはさすがVW製。
俺の乗った車種では平均点がいつも高いのがVWとメルセデス。
シートの座面の前後長が程よくあるので俺の座り方に関しては疲れない。
秀逸。
また面白い機能としては、速度感応式可変リアスポイラー。
これは時速72km/hで自動的にチルトアップ。
リアのリフトを６４％抑え込み、ダウンフォースを発揮する。
空力に優れたクーペボディはオーバー200km/hのクルーズが可能。
先日来のこのコラードにはクルーズコントロール（スピコンとも言う）が付いていたが、これもUS仕様ではお馴染みの機能。
なぜここまでのスポーツクーペをVWが持つ必要があったのか。
それは当時VWとポルシェは親密な関係になり様々なクロスオーバーを持った話題が多く、かつての名車「ポルシェ914」の後継車を共同開発していたが、ポルシェ側の断念により解消。
同時にVW新時代をイメージ付ける必要性が有ったからだ。
ともあれこの車は玉数が少なく、オマケにUS仕様は更に少なく、絶滅危惧種で有る事だけは間違い無い。
おれの個人的な救いは「車検が1年２ヵ月」残っている事。
これは大きい。
今の俺の財政上。
ともかくこの車は縁有って俺の元には来た物の
はてさてどこまで付き合えるやら。
近所の車好きの社長や世話になっている先生を巻き込んでの大仕掛けな
やり取りによって中古部品を譲ってもらったり説明書をコピーしたり（笑）
（※オーナーズマニュアルが無い。最も有ってもUS英語表記だけど。）
今は少しづつ、腫れものを触れる様に接している事が
唯一の嗜好の時間。
壊れててもいい。
ボロくてもいい。
車ってそんな愛着な物だよね。
しかし燃費悪･･･。
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コラード詳細 ※ネット検索引用
「Ｇ６０」の意味 ･･･ スクロールコンプレッサーのブレード形状が、Ｇ型（渦巻き状）であることから、Ｇローター（ドイツ語でＧラーダー）と呼び、この螺旋素子の厚みが６０ｍｍある。Ｇ６０ラーダー付きを意味する。
ちなみに、Ｇ４０というのも過去に試験生産され、当時のＰＯＬＯに装備された事があるそうだ。
＊（）は車検証数値＝ＵＳ仕様
全 長 4050mm Ｗ/Ｂ 2470mm
全 幅 1675mm ト レ ッ ド 1435/1430mm
全 高 1330（1320）mm 最低地上高 150mm
最小回転半径 5.0m（前輪軌跡） 縦列駐車要求長 1320mm
車両重量 1160(1220)kg 車両総重量 (1440)kg
前前軸重 (790)kg 後後軸重 (430)kg
前後重量比 64：36
乗車定員 4名 シートベルト 全席3点式
（前席オートシートベルト
車体構造形式 鋼板モノコック２ドア＋リアゲートハッチバック
サスペンション（前） 独立懸架式/マクファーソンストラット/
Ｌアーム/コイル/BogeまたはSachs製ダンパー/スタビライザー
サスペンション（後） 独立懸架式/トレーリングアーム+トーションビーム/コイル/BogeまたはSachs製ダンパー（トラック・コレクティング・マウント）
ステアリング ラック＆ピニオン/ロック・トゥ・ロック＝3.25回転/油圧式パワーアシスト
ブレーキ（前/後） ベンチレーテッドディスク・280mm/ソリッドディスク・226mm
電磁式アキュムレータ・サーボ、ABS（ATE製・サス変位感応式電子制御）
配管：前2/後1×2
パーキング：後
ホイール（標準） 6J×15・PCD：100mm/4H・ET35ｍｍ BBS製
ホイールボルト：M12×P1.5×L29/H17mm
タイヤ（標準） 185/55R15・82V（195/50R15・82V）
発動機
型 式 「ＰＧ」型 形 式 水冷直列4気筒
総排気量 1780cc
補 機 60mm・Gラーダー・スクロール式過給器/インタークーラー
配置 横置き軸・前配置
駆動方式 前2輪駆動
バルブ ベルト駆動式SOHC2バルブ（ＩＮ：40.0mm/EX：33.15mm）
内径×行程 81.0×86.4mm
圧縮比 8.0：1
燃料装置 VW・デジファント電子制御
排ガス浄化方式 三元触媒（US基準）
ヘッド/ブロック アルミ/鋳鉄
メイン・ベアリング ５
ディストリビューター 無接点・電子制御式
プラグ（標準） ボッシュＷ６ＤＰＯ
最高出力 165hp/5600rpm
最大トルク 22.9kg-m/4,000rpm
サービスデータ
燃料タンク容量 ５５Ｌ 冷却水容量 ５．５Ｌ（ヒーター回路含む）
エンジンオイル容量
（指定交換時期） ４．０Ｌ
１．５万ｋｍまたは６ヶ月 ミッションオイル容量
（指定交換時期） ２．０Ｌ
指定無し（笑）
ワイパーブレード
サイズ（最大） Ｄ/−ｍｍ Ｐ/−ｍｍ Ｒ/−ｍｍ
ウォッシャータンク
容量 ４Ｌ
実用燃費 市街地：６〜８ｋｍ/ｌ ・高速（１００ｋｍ/ｈ）巡航：１２〜１５ｋｍ/ｌ
ラゲッジ容量 ３００Ｌ（ＶＤＡ）
