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- 諸行無常 -

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2004年10月06日(水) 三回忌

掃天の秋空の中、三回忌法要を終えた。

色んな思惑を抱きながら無事終える事が出来た。

普段行かないのでこういう機会にお寺に行くと

おれは住職の法話を聞くのを楽しみにする。

でもこのお寺の住職の話しにためになりそうな法話はなかなか無い。

ひとつだけ為になる話しを聞いた。

それは昭和天皇の言葉を引用したもので

『雑草と言う名の植物は無い』

と言う物だ。

元来植物がお好きな昭和天皇が漠然と口にした言葉だが

一種、比喩にも聞こえるのは、その言葉に説得力があるせいだろうか。

雑草と言う名前の植物は確かに存在しない。

それは人間が害に値する物以外の

本来の容認対象を指した物に他ならない。

だから害虫と言う名の虫も存在しない。

ただ、そんな無駄な存在があるからこそ世の中を循環している物が多いと

おれは思う。

商売でもそうだ。

物売りが本当に必要な物だけを置いて商売をするのは難しい。

無駄な商材があって、初めて本来必要な物が光り輝いて見えるのだ。

植物はどんなものでも雑草と言われるものでも

水気を追い求め、枯れ地に生える草でさえ

その成長を止めずに伸びる。

世の中にはそんな雑草も必要なのだ。

おれは今そんな雑草の一部かも知れない。

でも

与えられたその人生をまっとうするために

己の飲み水を探し回り

生き長らえる。

これまでも。

そしてこれからも。


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