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2004年10月02日(土) コラードと言う名車

今から13〜4年前フォルクスワーゲンには大衆車としての

爆発的人気を博したゴルフと言う車が2代目を登場させ

かつての空冷式ビートルから3台目のこの通称ゴルフ2は今もなお人気を博しており

中古市場でもまだまだ安定した値段を続けている。

当時世はスーパーカーブームも去り、真の車作りを求められた時代でもあった。

おれの知る限りこの13〜4年前のスーパーカーとして崇められたのが

丁度バブル後のフェラーリ・テスタロッサ(T512)だと思う。

この時期ポルシェは変わらず我道を突き進み、広告代理店の人間やマスコミ関係者を始め

小金持ちな企業オーナーまでもがこぞって911カレラを乗りまわせる時代になった。

フォルクスワーゲンは大衆車の域を脱すべく一台の車を作り上げた。

その傍らにはカルマン社と言う往年のフォルクスワーゲンのパートナーでも有る

有名コーチビルダーが居た。

フォルクスワーゲンはコラードと冠する車を共同開発し、その生産をカルマン社に委ねた。

コラードはポルシェ944をターゲットにした、当時のフォルクスワーゲンのフラッグシップカー・スペシャリティであったがために

開発費をいかにかけず、高性能を作り上げるかを強いられた。

ゴルフ2の基本コンポーネンツを元に、新開発の独自スーパーチャージャー

『Gラーダ』と言うシステムを作り上げコラードに搭載した。

基本エンジンはゴルフやジェッタ(現在のボーラにあたるグレード)に積まれていた

高性能8バルブ1700ccエンジンだ。

当時のジェッタの8バルブシリーズはマニュアルでも素晴らしい走りをし、未だにエンスーの間で人気が高いそうだ。

そしてコラードは当時の1700ccエンジンからは想像の付かない160psを達成した。

日本では同じ頃MR2と言う名車が生まれて居たと思う。

そして名高いユーノス・ロードスターなど、ライトウエイトスポーツが主流になっていった時期でも有る。

コラードはポルシェを意識したのか高速走行80キロを越えるとリアスポイラーが

立ち上がり整流効果を発揮しダウンフォースを与えてくれる。

そして20キロ以下になると自動的に下がると言う仕組みだ。

タイヤは当時にしては高性能な195-55/15と言う高扁平タイヤ。

4輪独立懸架、フロントベンチレーテッド・ディスク、リアディスク。

今でこそ当時の玉数が少なく見る事も少ないがライトウエイトが好きな人間にはたまらなく心を揺さぶられるだろう。

ここ1年ほどの間にこの故障の多い車を探す人がにわかに増えて来た。

タイヤをOZの大径FINタイプに変えハの字にする。

人によってはローダウンなどチューンナップは様々。

このコラードは90年後半から95年前半までに3種類を発表しており

始めのG60(スーパーチャージド8VSOHC)、92年のVR6(2800cc)、94年のG65(16VDOHC)となる。

出力的にはG65が最も少なく120そこそこだがその分高回転域を陵駕している。

VR6はパワーはそこそこあるのだがエンジンが重くトラブルも少なくない。

G60はパワーも160とあるのだが如何せん初期車両なりのイージートラブルが多い。

このようにフォルクスワーゲンが様々な車を仕掛けて居たのはあまり知られて居ない。

今後登場するフェートンW12気筒やミドルクラスセダンなど様々な展開で

巻き返しを狙うフォルクスワーゲン・アウディ社(両社同一企業)が

メルセデスやBMWを陵駕するのも時間の問題と言えそうだ。

信頼性を勝ち取るための正常進化を確実にしており

いまやクオリティではメルセデスを凌ぐのでは無いかと個人的には思う。

アウディのセダン販売数でもBMWを抜いている、この両社のタッグは今後最強になるだろう。

唯一『メルセデス』信者の、マインドコントロールを除いて。






toto